子ども医療費無料制度 さいたま市見直しも

朝日新聞埼玉県版でさいたま市が子ども医療費無料化制度の見直しをすることを報道している。

私の知る限りでは、無料化を拡大することはあっても縮小は初めて見た。

反対意見が出そうであるが、現状の水準を維持する場合でもコンビニ受診をいかに減らすか、冷静な議論を期待する。

公開で審議をすることも評価する。

http://digital.asahi.com/area/saitama/articles/MTW1308231100005.html

子ども医療費無料制度 さいたま市見直しも
朝日新聞2013年8月23日
  
◇あすから公開審議
 【大津正一】さいたま市は、子どもの医療費の無料制度について、市民から意見を求めることを決めた。医療費の助成額が増加しているのに対し、出生数の伸び悩みなど効果が表れていないためだ。市は意見を踏まえ、子育て支援のあり方を検討する。

◇出生横ばい、助成額は増/「待機児童対策などの財源に」
 さいたま市は少子化対策や子育て環境の整備のため、医療費を無料にする事業「子育て支援医療費助成」を2009年10月に導入。現在、0歳~中学生の通院や入院の保険診療の自己負担分を市が全額助成している。所得制限はなく、市内の医療機関では窓口負担はない。入院時の食費半額も支給している。

 これまでに市は所得制限の撤廃や中学生まで対象を広げるなど事業を拡大。そのため、助成総額は増加し、現行の制度になった09年時点の見込みより16億円上回った。

 ほかの政令指定都市では小学生以下に限ったり、自己負担金を求めたりしており、さいたま市の助成は手厚い。このため、休日・夜間に軽い症状でも救急外来を利用する「コンビニ受診」が疑われるケースもあり、市は助成額増加の原因になっているとみている。受診件数が増えれば、重症患者への対応の遅れを招きかねず、医療現場の負担を懸念する声もある。

 また、一人当たりの医療費の増加も目立っている。昨年度見込みで比較すると、診療ごとに自己負担500円がある静岡市は1万7646円だが、自己負担以外はほぼ同じ条件のさいたま市は1・7倍の3万203円だった。
 ところが、年間出生数に目立った改善がみられないのが実情だ。現制度を導入する前の08年は1万1017人だったが、その後は1万1千人前後で横ばいが続き、昨年は少し減って1万706人。全国的な傾向とほぼ一致しており、今後も著しい増加は見込めない。(以下引用略)


地域医療・自治体病院のマネジメント2013/08/23(金)11:38

常勤医不足解消へ着々 県立宮古病院

岩手日報が医師不足に苦しんでいた県立宮古病院の医師数が増えていることを報道している。

東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県だが、海沿いの自治体病院には人間的な魅力と経営能力に優れた院長先生が多い。

数年先には大きな成果が出ると見ている。


岩手日報2013年8月17日
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20130817_12


 常勤医不足が続いていた宮古市崎鍬ケ崎の県立宮古病院(佐藤元昭院長)の医師数が回復傾向を示している。宮古医師会や岩手医大と連携、震災後に被災地支援で着任した医師もいて、本年度は37人(前年度比5人増)となった。特に循環器科や整形外科の診療体制が充実。宮古地域の基幹病院として良質な医療の提供に期待が高まっている。

 同病院の常勤医数(1998年度以降)は、2000年度の50人をピークに漸次減少。10年度は27人まで減り、損益は約7億1500万円の単年度赤字となった。診療休止する科も出始め、一般病床の利用率も60%台前半に低下した。

 このため、震災後に着任した佐藤院長が中心となり、医師招聘(しょうへい)の活動を本格化。医師募集を全国に発信したり、岩手医大から医師派遣を受けた結果、11年度30人、12年度32人と上昇に転じ、本年度の収益の黒字転換も視野に入ってきた。

 同病院は本年度から5階病棟を削減。がん治療の外来化学療法室やがんサロンに転用して、機能強化も図っている。佐藤院長は「基幹病院の役割を果たすためには常勤医は最低でも40人が必要だ。かかりつけ医の必要性を理解してもらい、開業医と役割分担していきたい」と語る。

【写真=外来患者を診察する循環器科の前川裕子医師。医師数の回復に伴い地域完結の診療体制が構築されつつある】





地域医療・自治体病院のマネジメント2013/08/22(木)23:27

医療の改革―患者の協力も必要だ

朝日新聞が「医療の改革―患者の協力も必要だ」という社説を書いている。

「日本の医療は、今のままでは立ちゆかない。私たち患者の側も意識を変え、協力していくことが求められている。」という意見には賛成。

http://www.asahi.com/paper/editorial.html#Edit1


地域医療・自治体病院のマネジメント2013/08/21(水)10:27

日医総研ワーキングペーパーNo.293「地域の医療提供体制現状と将来-都道府県別・二次医療圏データ集(2013年度版)」

日医総研ワーキングペーパーNo.293「地域の医療提供体制現状と将来-都道府県別・二次医療圏データ集(2013年度版)」

http://www.jmari.med.or.jp/research/summ_wr.php?no=519

当たり前なのであるが、自分の住む埼玉県の将来は厳しいの一言。

http://www.jmari.med.or.jp/research/dlf.php?file=wp293_data%2f11.pdf


地域医療・自治体病院のマネジメント2013/08/20(火)23:01

新しい本の出版社決まりました。

3年かけて書いた本の出版社決まりました。

明治以降の自治体病院の歴史を書いた本。

あとは、きちっと論証を詰めること。

頑張ります。


伊関のマネジメント2013/08/20(火)20:54

危機感

人口の高齢化の影響が確実なのに、地域はあまり関心がないことに危機感を覚える時も多い。

どのようにして事実をわかりやすく伝えていくか。

考えることも多い。


地域医療・自治体病院のマネジメント2013/08/18(日)13:10

老いる大地

WS000001_201308181306145b1.jpg



北海道で講演をするのでスライドを作成していたら、このような図ができた。

図は、国立社会保障・人口問題研究所『日本の地域別将来推計人口』(平成25年3月推計)より作成した2040年の北海道の5歳階級別人口構成図。

思わず「老いる大地」という言葉が浮かんだ。


地域医療・自治体病院のマネジメント2013/08/18(日)13:06

下呂市立金山病院一周年記念事業を開催

病院
(写真は開院式典の時のもの)

伊関がローコストの病院建築で協力した、下呂市立金山病院が新築1年の記念事業を行ったようだ。

病院一周年記念事業を開催ました
http://www2.city.gero.lg.jp/HP/kanayamahospital/kinenzigyou.html


金山病院のローコストの病院建築については、岩波ブックレットの「まちに病院を!」で紹介している。
まちに病院を!

まちに病院を!―住民が地域医療をつくる (岩波ブックレット)
http://www.amazon.co.jp/dp/400270789X


下呂市立金山病院新病院の建築について(講演用スライドより)

下呂市立金山病院
 病床数113床(一般67床・療養46床)
 下呂市に合併した旧金山町が昭和32年から運営してきた病院
 昭和40年代に改築した病院は老朽化
 派遣の大学医局から、建て替えをしなければ医師派遣はできないと言われた
 病院の改築は旧金山地区の住民の悲願であった

高い建築見積もり
 数多く自治体病院の設計を請け負っている設計会社に見積もりを委託したところ建設関係工事費29億7800万円(旧建物の解体処分費を含む)。医療機器等を合わせた合計費用は35億5800万円に及ぶ見積もりが出された。
 金額の高さは議会でも指摘され、設計の見直しを行うことになった

建築費20億円以内での 設計を条件に設計会社の 公開プロポーザルを実施
 金山病院関係者は、病院コストの削減を目指すために、コンストラクションマネジメント(発注者の側に立った 建築アドバイザー)を行うNPOに相談
 建築面積の縮小(8255㎡→約7000㎡)や民間病院のローコスト建築のノウハウを導入することにより、解体費を 含めた病院本体の建築費を20億円程度に圧縮できるのではないかという提案が出された

能力のある設計会社・設計士を 求めて公開プロポーザルを実施
 ただ、建築費が安いだけではいけない
 安かろう、悪かろうで設計をされては、使えない病院ができてしまう
 20億円のローコストで建築を行うには、能力がある設計会社・設計士が設計を行う必要がある

公開プロポーザルで 設計会社を選考
 ローコスト建築のため、できるだけ優秀な設計会社、設計士を選びたい
 そのため、「日本一、ローコスト・高価値の病院建築」をテーマに、2009年10月25日、公開でのプロポーザル選 考を行った
 委員のほか、100名近くの公開の参加者の前で、応募した4社がプレゼンテーションを行った
 40分プレゼンテーション、40分質問を行い、その結果による委員の単純投票で委託業者を決めた

公開ヒアリングの目的
 ①ローコストの病院建築に関する設計会社の能力や熱意を把握する
 ②市民や病院職員が病院建築の「当事者」となり、病院建築について学ぶ
 ③業者選定の透明性を高める

①ローコストの病院建築に関する設計会社の能力や熱意を把握する
 発表は、具体的に設計に関わる人間に行ってもらうことをお願いした
 病院についての考えをお聞きすることにより、新病院建築の「同志」である、能力と熱意のある建築士を選ぶこ とを目指した

デザインではなく 設計士の人物を選ぶ
 同じ金額で、気の利いたデザインを提案した業者を選ぶのではない
 一緒に仕事をしたい、能力があって人がらの良い設計士をいかに選ぶかがポイント

②市民や病院職員が病院建築の「当事者」となり、病院建築について学ぶ
 下呂市民と病院職員の病院建築や病院経営についての意識を高め、知識を持ってもらう
 設計会社のプレゼンテーションの中で、限られた予算で、質の高い病院を建築するには何が必要かを学んでいた だく

設計各社はお金を使っている
 設計各社は、多額のお金を使って今回の資料をつくり、プレゼンテーションに臨んだ
 私たちは、感謝の気持ちを持って、接することが必要
 最後には、拍手を以て感謝の意を表した

③業者選定の透明性を高める
 政治家の利権の道具になりやすい病院の建築について、徹底的な情報の公開をすることにより透明性を高める
 仕事を請け負う業者にとっても、良い仕事をするには「適切な」利益が得られることが必要
 仕事の透明性を高めることによって、業者が適切な利益を上げられるような環境を確保し、納得して良い仕事を してもらう

全国のモデル事例に
 今回の公開コンペは、新しい病院建築の取り組み
 病院建築の一つのモデルとなるべきもの
 モデル事例には良い人材が集まってくる
 マスコミや視察も相次ぎ、病院や地域・観光の活性化にもつながることを目指した

住民ワークショップ
 行政と病院だけが建物の建築をして、議会・住民が蚊帳の外、人任せということも多い
 豪華な病院建築は、そういう「他人任せ」という状況から起きる
 議会・住民が病院建築に当事者意識を持ってもらうために、2010年1月26日に住民ワークショップを行った


非常に安い建設費
 病院の事業費総額が19億4065万円
 設計監理1億59万円
 本体工事9億9122万円
 電機設備工事3億1951万円
 機械設備工事4億3813万円
 昇降機設備工事3329万円

財源内訳
 県補助金5億5995万円(耐震改築の補助5億円)
 病院事業債6億7004万円
 過疎対策債6億7004万円
 一般会計繰入金1260万円
 自己財源2801万円

地元発注率
 建設会社のプロポーザルの際に、地元発注率を提案してもらった
 自治体病院である以上は、ローコストを守りながらも地域にも還元することは必要と考える
 選定された建設会社は地元発注率35%を提案
 下呂の建設業組合、商工会が窓口になり、下請けを決定
 下請け業者の利益も確保し、地元発注率は39%を達成し、地元業者にも大変喜ばれた

借金返済
 借金の返済が13.4億円
 30年の返済で金利を含めれば20億円の返済
 うち交付税(過疎債含む)の措置が50%程度
 10億円を病院職員が働いて返すことになる。
 10億÷30年=3333万円(1年分の働いて返す返済額)
 3333万円÷12月=277万円(1月の返済額)
 277万円÷30日=9万2千円
 1日10万円の利益を上げて返済をすることになる
 なんとか返済できる金額


地域医療・自治体病院のマネジメント2013/08/15(木)09:21

岩手県西和賀長の沢内病院、院長代理の医師が退職し医師1名に

岩手県の沢内病院といえば、旧沢内村の深沢晟雄村長の「生命尊重」の行政の原動力となった病院であるが、2名いた医師の1名が退職することになった。

病院として厳しい状況に追い込まれている。

西和賀町では沢内病院の建て替え中でもある。
http://www.town.nishiwaga.lg.jp/index.cfm/18,0,9,html


【岩手】院長代理の医師退職 西和賀、国保沢内病院
岩手日報 2013/8/13
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20130813_12

 西和賀町沢内太田の町国保沢内病院(40床)の石川清院長職務代理者(66)が、今月末で退職することが分かった。同病院は石川代理者を含めて常勤医が2人しかいない。9月以降の診療体制は縮小せざるを得ず、同町の地域医療は危機的状況を迎える。

 町によると、石川代理者は7月、「一身上の都合」で、町に退職の意思を伝えた。町は数度にわたり慰留し細井洋行町長も面談したが、意思が固かった。

 同病院は2010年に前院長が退職し、院長不在の常勤医2人体制が続く。一方、内科、外科など7診療科を掲げ、24時間の救急も継続。毎月15人程度の応援医師を得て診療体制を維持していた。石川代理者は日々の診療と毎月5、6回の宿直をこなし、夜間や休日も急患があれば駆け付ける激務が続いていた。

 常勤医1人で現体制を維持するのは不可能で、町は9月以降の体制縮小を検討する。人工透析は続ける方針。


地域医療・自治体病院のマネジメント2013/08/14(水)11:24

とちぎメディカルセンター第1病院(仮称)建設業者選定公開プレゼンテーション

昨日、とちぎメディカルセンター第1病院(仮称)建設業者選定公開プレゼンテーションがあった。

100人ぐらいの住民の前で2社の公開プレゼンテーションを行い、1社を優先交渉者、1社を次点とした。

2社とも素晴らしいプレゼンテーションであった。

北関東の保守的な地域で、公共事業に関してこのような公開プレゼンテーションができたのは奇跡の面もある。

魂のある職員が一生懸命頑張った。

通常の官庁方式で入札をすれば、10億円から20億円は高いものになったと思う。

300床免震構造で64億円程度の建設費という厳しい条件であるが、なんとか実現できるように頑張ってほしい。

http://www.shimotsuga.jp/news/transfer.shtml?0:84


地域医療・自治体病院のマネジメント2013/08/12(月)06:59

日本医療企画 Phase3 2013.9月号に寄稿しています

日本医療企画 Phase3 2013.9月号に「絶え間ないコミュニケーションの積み重ねが病院、地域の意識変革につながる」という題で寄稿しています。

http://www.jmp.co.jp/keiei/phase3/bn/ph1309.html


地域医療・自治体病院のマネジメント2013/08/10(土)07:40

とちぎメディカルセンター第1病院(仮称)建設業者選定公開プレゼンテーション

http://www.shimotsuga.jp/news/transfer.shtml?0%3A84

関わっている栃木市の医療再編でのメインの病院の建て替え建設業者の公開プロポーザル。

東日本大震災で病院建設費が高騰している中で、300床免震構造で64億円以内を目指すという挑戦的な試みである。

2社の応募があったので不落にはならなかった。

公的な病院建築の一つのモデルとなる試みなので、興味ある方は参加されたい。

********************************************

とちぎメディカルセンター第1病院(仮称)建設業者選定公開プレゼンテーションのご案内

第1次審査を通過した事業者が、地域住民や法人関係者の前で上記建設業にかかる技術提案をします。法人内の審査委員が公平に審査し、建設業者を決定します。ぜひ、多くの方のご参加をお願いいたします。

             記

【日 時】  平成25年8月11日(日)
        12時30分開場
        13時00分開会(17時00分閉会予定)

【場 所】  栃木市大平文化会館
        栃木市大平町蔵井2001-3
        電話 0282-43-5231

【アクセス】
      ◆電車をご利用の場合
        ・JR両毛線 『 大平下駅  』 から徒歩およそ20分
        ・東武日光線 『 新大平下駅 』 から徒歩およそ20分

      ◆お車をご利用の場合 
        ・東北道 『 佐野藤岡IC 』 からおよそ25分
        ・東北道 『 栃木IC   』 からおよそ20分

     ※お車でお越しの場合、専用駐車場はございませんので、
      お近くの大平運動公園の駐車場をご利用ください。
 



地域医療・自治体病院のマネジメント2013/08/08(木)20:13

平成の合併の評価

本の執筆のため平成の市町村合併の評価の資料を読む。

人件費削減など財政的なメリットがあったものの行政と住民相互の連帯の弱まりや周辺部の衰退の問題はやはり大きい。


総務省「『平成の合併』について」の公表(平成22年3月5日)
http://www.soumu.go.jp/gapei/pdf/100311_1.pdf

全国町村会『「平成の合併」をめぐる実態と評価』を公表
http://www.zck.or.jp/activities/201008/201008index.html


行政マネジメント2013/08/07(水)08:12

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プロフィール

元埼玉県庁の職員。 現在は埼玉県の坂戸市にある城西大学の経営学部の教授で行政マネジメントを教えています。

伊関友伸

Author:伊関友伸

連絡先 iseki●pm-forum.org(●を@にしてください)

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