7月9日松前町で「『まちの病院がなくなる!?』ではなく『まちがなくなる!?』医療崩壊の現実」というテーマで講演をします

7月9日松前町で「『まちの病院がなくなる!?』ではなく『まちがなくなる!?』医療崩壊の現実」というテーマで講演をします。

シンポジウムのフェイスブックページ
https://www.facebook.com/DonanFuture/


地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/30(木)07:39

松前病院の医師退職がもたらすもの

現在、作成中のスライドの一部を紹介する。

図は、国立社会保障・人口問題研究所の『日本の地域別将来推計人口』(平成25年3月推計)より作成した2025年の松前町の5歳階級別の人口グラフである。
松前町2025年

周辺の自治体に比べても低い合計特殊出生率、人口の自然減・社会減で、2025年の時点で少子高齢化が進む。
松前病院の医師退職による医療提供能力の弱体化は、入院・外来などの医療を受けることのできない高齢者の町外流出、小児医療を受けることのできない子育て世代の町外流出を招き、松前町の消滅を一層加速させる可能性が高い。

松前病院の医師退職は病院だけでなく、町の存続そのものに関わる問題である。
「まちの病院がなくなる!?」ではなく「まちがなくなる!?」可能性がある。


地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/25(土)13:01

7月9日松前町で講演をします

7月9日に松前町で講演をします。
町民有志の方々のお招きです。
現在、スライドを作っています。


地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/25(土)12:52

議会・行政の不理解

全国を回っていると今日においても議会・行政が理解なく、存続の危機に直面する自治体病院が少なくない。
そのいくつかは過少繰り入れで、本来地方交付税により措置され、自治体病院に繰り入れられるべきお金を自治体本体に入れて、自治体病院に繰り入れない。
繰入金ルールを超えた赤字補塡は問題だが、本来繰り入れられるべきお金が繰り入れられず病院が危機に直面するのも問題である。


地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/19(日)19:19

ERから地域医療へのブログ更新

松前病院に勤務されておられるドクターのブログが更新された。

木村院長は
「冷たいように感じるかもしれませんが、皆さん町民で町を変える行動をして下さい。」
という旨の発言をされたようである。


ERから地域医療へ
https://from-er-to-local.blogspot.jp/2016/06/blog-post_17.html


地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/17(金)07:36

町立松前病院の3年間の経緯について

松前病院の木村院長が辞任をした原因は、新聞記事のように地方独立行政法人の議案に対する町との考えの相違だけでない。

3年間の簡単な経緯を示す。
なお内容については木村院長の確認をいただいている。
松前町には確認していないので一方からの確認ではあることに注意されたい。

3年前、木村院長(病院事業管理者)の片腕として力をふるい赤字病院を黒字病院に経営再建をした事務長の再任用をめぐって病院と町・議会の意見が対立した。

黒字決算を町議会が不認定とし、また、2013年4月23日に町長と木村院長の間で結ばれた覚書のほとんどが履行されなかったことで、2013年9月27日木村院長は辞表を提出した。

木村院長とともに10名在籍した医師のうち7名が退職届けを提出。このままでは2014年4月には医師が3名しか残らない事態となった。

町中が大騒ぎとなり、町長が謝罪。
町議会議員は木村院長のところを訪問し、頭を下げたという。

12月17日の議会で町長は独立行政法人化について調査費を予算化することを表明。

12月19日に道庁と前田一男代議士(前松前町長)、町長及び町長部局、松前病院を守る会、マスメディアが同席した席で、町長は病院事業に全面的に協力し、病院事業に関しては事業管理者に任せることを約束した。

木村院長は「事態を慎重に見ながら当面ここでの医療を続けて参りたい」として辞意を保留する意思を表明した。最終的に医師は6名が残留することとなった。

撤回の際、その時経営の自由度を高めるために、町長は地方独立行政法人化の方向性を示し、その旨新聞報道がなされた。

松前町議会は議会改革をすることを約束した。

しかし、実際は、地方独立行政法人化は先送りされた。
通常であれば1年半あれば地方独立行政法人化は可能だが2年半経っても地方独立行政法人化は行われていない。

町議会改革も、反問権の創設が見送られるなど、木村院長の期待に応える改革がなされなかった。

木村院長の辞任直前の2013年9月3日に、ある町民A(昔、病院の事務長だった)が松前病院の公金支出について木村院長を相手に職員措置要求の住民監査請求を行う(病院改築構想策定に関する・就学資金貸付に関する返還請求・診療報酬過剰請求の3つについて木村院長等に返還請求をすることを求める)。過剰請求については木村院長に対して8986万円の返還を求めている。

監査委員は請求を棄却。
その後2014年1月、町民Aが住民監査請求の結果を不服とし、木村院長を被告にして公金支出返還請求事件の住民訴訟を提起。
木村院長及び訴外前事務長に9613万8292円を松前町に支払うよう請求を行う。
2014年10月24日の判決で木村院長全面勝訴の判決が出るが、訴訟対応のための木村院長の心労は非常に大きかった。

院長辞職騒ぎの間、木村院長のところへ誹謗中傷に近い匿名文書が数多く送られた。

2015年11月第1回地域医療の今後のあり方に関する調査特別委員会が開催された。
特別委員会では、一部議員の嫌がらせに近い質問が続いた。
2016年2月23日の第4回委員会では、委員会の議論の理不尽さに木村院長が抗議の発言をする。

町長との2015年10月28日の話し合いで、3月または6月議会で地方独立行政法人の定款提案を目指す方向で進んでいた。
3月議会での提案は町長により「この4月町長選挙が予定されており町民の審判をいただいた後に、責任のある対応をするべきと判断しているところで、第1回定例会におきまして、定款の提案をできない」「町民の皆さんの審判を受けた後に、責任のある対応をするべきと判断した」

6月7日午後2時半からの木村院長と町長の意見交換で、町長は職員アンケートを行うことを求めた。条例提案は6月議会に追加議案として提出するか、それとも7月に臨時議会を開いて提案する方針を示す。
午後2時43分木村院長は松前町長に辞意を表明する。

なお、地方独立行政法人化とは別に松前病院の建て替えの話しが進んでおり、病院は独法化と改築を同時進行で行なうことを求めてきた。一方、松前町は地方独立行政法人化よりも病院の建て替えを先に進めることを示唆している。

木村院長は、地方独立行政法人化を図ることで、病院の建築費を安くすることもできると考えていた。

なお、総務省自治財政局準公営企業室「公立病院経営改革事例集(平成28年3月)」では、「地方独立行政法人堺市立病院機構」が新病院本体工事の契約にあたり、「従来の『価格による入札方式』ではなく『総合評価落札方式』を採用するほか、民間企業に準じた建築一括工事などの工事発注手法を採用し、工事費の縮減、工期短縮に努めた(事例集172頁)」と紹介されている。

公立病院経営改革事例集(平成28年3月)
http://www.soumu.go.jp/main_content/000405335.pdf


地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/15(水)16:54

鹿島労災・神栖済生会、2病院統合再編を検討委報告書公表

茨城県神栖市の鹿島労災・神栖済生会の2病院について統合再編を検討すべきという委員会報告書が公表された。

伊関も委員になって議論に参加した。

鹿島労災・神栖済生会、2病院統合再編を 検討委報告書、医師不足解消狙う
茨城新聞2016年6月15日(水)

医師不足で共に厳しい経営が続く神栖市の鹿島労災病院(土合本町)と神栖済生会病院(知手中央)の統合再編の必要性を指摘する報告書が14日、両病院の在り方を議論してきた検討委の委員長・小松満県医師会長から橋本昌知事に提出された。報告書は、2病院の統合再編によって経営基盤を強化し、医療設備の充実を図って大学から医師の派遣を受けやすい新病院を整備する必要があるとまとめている。2020年度ごろに新病院開院を目指す。(以下略)

http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=14659133503113

議論に参加していて、実際の新病院建築は、その位置についてかなりもめるであろうと感じた。
果たしてどのような結果となるか。


地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/15(水)16:34

「月刊地域づくり(2016年4月号)」論文『適切な投資と良い人材の投入』

松前町議会の一部議員の「架空の黒字」論がなぜ問題か、地方の病院で地方交付税が入れられていることの意義を理解していただくために、伊関が地域活性化センターの「月刊地域づくり(2016年4月号)」に掲載した論文を紹介する(校正前原稿で修正されている箇所がある)。

編集部が『適切な投資と良い人材の投入』というタイトルをつけている。

松前町は良い医療人材を理不尽な方法で追い出すことになる。


地域の病院を存続させるために必要なこと

〇深刻な危機が続く地域医療
 マスコミの報道は減っているが、地域医療の危機は続いている。全国の自治体病院を訪問し、その経営状況を分析して感じるのが病院の二極化である。図1は経営主体別の医業収支比率(医療を行って得られる収入と収支の比率)の推移である。他の経営主体が改善傾向にあるのに対して、町村立病院が平成16年度の89.7%から平成25年度の82.5%に急激に収益状況を悪化させていることが分かる。

地域づくり1


さらに、図2は病床規模別の医業収支比率の推移である。300床以上の病床規模が大きい病院は改善の傾向にあるが、199床以下の中小病院の経営は悪化の傾向にある。特に50床未満の病院は平成16年度の81.2%から平成25年度の71.3%に大幅に悪化している。

 都市部にある300床以上の大病院の経営は改善傾向にある。しかし、町村を中心として地方にある中小病院は経営を悪化させているというのが現在の自治体病院の状況である。

地域づくり2


 地方の中小病院の経営悪化の最も大きな要因は医師・看護師などの医療人材の不足である。平成16年度から始まった新しい医師の臨床研修制度は、大学医局の医師派遣能力の低下を生み、派遣を行っていた病院から医師を引き揚げる動きが起きた。その後、交通の便の良い都市部の大病院は医師研修体制を充実させ、初期・後期研修医など若手医師が勤務することで医師数を増加させる病院が少なくない。しかし、地方の中小病院は医師研修体制を確立する余力がなく、大学医局からの医師派遣も細ったままで、なかなか医師数が増えない状況にある。もっとも医師に関しては、現在各都道府県で地域枠の医師養成が行われており、これらの医師の一定数が地方の中小病院に勤務することが期待できる。

 問題は看護師不足である。平成18年度の7対1看護単位の導入により、全国で看護師争奪戦が起きている。医師と同様に若い看護師も研修体制の充実した都市部の大病院に勤務する傾向が強く、地方の研修力のない中小病院には勤務しない。勤務する看護師の平均年齢が高くなり、これらの看護師が定年退職を迎えると病棟が維持できなくなることが確実という病院も多い。医師不足よりも看護師不足の方がより深刻であるとも言える。図3は、地方公営企業年鑑によるある町立病院(148床)の医師・看護師数の推移である。平成16年度以降医師が減少しはじめ、最近では看護師の減少が著しいことが分かる。現在、この病院は町本体の財政状況も悪いことから存続の危機に直面している。

地域づくり3


〇現在の病院経営に求められていること
 そもそも現在の病院経営にはどのようなことが求められているのか。図4はわが国の診療報酬がどの分野に配分されているかの推移を表したグラフである。昭和の時代は、「薬価差益」として薬や注射などに診療報酬が重点的に配分された(武見太郎日本医師会長の力が強く開業医に有利な報酬体系であった)。現在は、診療報酬は技術に対して適切に配分されることを目指している。病院は、職員を雇用して質の高い医療を提供して収益を上げる形になっている。

地域づくり4


 例えば、平成24年度の診療報酬改定で「感染症管理加算1・2」が創設された。病院内における感染防止対策の取り組みに診療報酬の加算を与えるものである(加算1は入院初日に400点(4000円)、加算2は入院初日に100点(1000円))。加算1を取得するためには①専任の院内感染管理者が配置されており、感染防止対策部門を設置していること。②感染防止対策チームを組織し、感染防止に係る日常業務を行うこと。特に看護師については5年以上感染管理に従事した経験を有し感染管理に係る適切な研修を修了した専任の看護師を配置することが必要となる(感染管理認定看護師の資格を取ることが多い)。職員が研修していないと加算が取れないのである。

 筆者は病院と名がつく以上、感染症の対策は当然行うべきであると考える。だが、残念ながら、加算2の感染防止対策チームを組織し、感染防止に係る日常業務を行うこともできていない病院もある。感染症管理加算に限らず、診療報酬加算の取得は、病院の医療提供の質を上げると共に収益向上を図る病院における最も重要な経営改善手法の一つである。加算を取得するための人材投資が必要な時代となっている。条件の悪い地方の病院こそ、研修の充実など若い医師・看護師が勤務したくなるような魅力ある職場づくりを行う必要がある。

〇一般会計繰入金は果たして「悪」なのか
 自治体病院に対する一般会計繰入金について、一部から他の病院には税金が投入されていないことから「イコールフィッテング」の考えから不公平であるとの指摘がある。少なくとも高齢化と人口減少に苦しむ地方の自治体病院にはあてはまらないと考える。ある地方の医療関係者が「過疎地は競争では問題が解決しない」と発言されたが、筆者も同じ考えを持つ。

 そもそも、医療提供に関しての都市と地方の格差は広がる一方である。開業医も引退して、自治体病院が地域で唯一の外来機能を有する場合も多い。外来機能を守るためにも病院を維持する必要がある。医療機関がなくなれば、その地域の住民は生活できなくなる。病院は地域の生命線である。知恵とお金を使って存続させていくことが重要である。当然、地方にある病院は自治体病院だけでない、日赤や済生会、厚生連、民間病院を含めて地域の医療を支える病院には財政的支援が必要と考える。実際、地域にとって唯一の公的・民間病院を自治体病院化し、指定管理による医療継続をしようという例が出てきている。その点で「官から民」ではなく「民から公」という流れが起きている。

 「産業としての病院」という考え方もある。地方の自治体病院の支出の約6〜7割は人件費である。地域における重要な雇用先という面がある。食材や物品の購入などで地域に落ちるお金を相当額に及ぶ。
 さらに言えば、地方の自治体病院は、都市と地方の税の格差を埋める再分配機能を有している。税の再分配なく、条件の悪い地方で医療を提供することは難しい。税の再配分の方法として、地方に住民の命を守る病院を設置し、医療者を雇用して医療を提供することは意義がある。自治体病院に対する地方交付税+自治体の一定の持ち出しで病院を運営できるなら問題ないと考える。

 当然、自治体の操出金が巨額となり自治体財政が破たんするのは問題である。また、医療機関の持続可能な運営を考えれば必要であれば、距離の近い複数の病院の再編統廃合を行うことを検討しなければならない場合もある。地域の医療を継続させるためには、病院の置かれた経営環境に関する情報の収集(勉強)とリアルな判断が必要となる。

 総務省も、平成27年3月に新しい「公立病院改革ガイドライン」を明らかにしたが一般会計繰入金を入れた後の「経常収支の黒字」を重視している。必要なら一般会計の繰入金を入れることは必要という立場に立つ。「税金投入ゼロ」を奨めているわけではない。

 気になるのが、新しいガイドラインで普通地方交付税の算定基礎が「許可病床数」から「稼働病床数」になることである。医師・看護師不足などにより大幅に病床利用率を減らしている地方の中小病院の交付税が大幅に減額にならないように、へき地の中小病院の特別地方交付税の増額などの財政措置が必要と考える。

〇地方の自治体病院の再生事例−公立邑智病院
 地方の条件の悪い中山間地の病院の医療再生のモデル事例として、島根県邑南町・川本町・美郷町が組合を設置して運営する公立邑智病院(一般病床98床)がある。平成16年度の新医師研修制度を契機に常勤医師が7名まで減少。経営不安から看護師も相次いで退職するという悪循環を生み、平成13年度に87.2%あった病床利用率が、平成18年度には48.4%に低下する。病院建て直しのため邑南町出身の石原晋医師が新院長として病院に赴任する(現在、石原医師は院長を退き参与として病院に勤務している)。

 石原医師が院長に就任して最初に行ったことは、約3千万円の費用をかけて「3K(暗い、汚い、臭い)撲滅キャンペーン」に取り組み、省エネ型照明への変更、壁紙・床の張り替え、備品の更新、トイレの改修などを行った。
 「職員満足を至上の価値とする」「病院職員全員のやりがい、生きがい、専門性をお互いに尊重する」ことを病院の最も重要な基本方針とし、専門分野にこだわらず各部門の垣根をなくし、相互に助け合う「教えやいこ、助けやいこ」を病院の合言葉とした。

 医師不足に関しては「萎縮医療」と「背伸び医療」のはざまを認識して、無理はせず、必要であれば紹介も行う、地域ニーズの8割に対応できる医療を目指した。地域の唯一の救急告示病院・自治体病院として、救急車を断らず全員で何でも診る総合医による総合診療を目指した。医療クラークの導入による医師の負担軽減も進めた。経営安定後は電子カルテ・マンモグラフィーの導入、CTの更新など、積極的な投資を行った。「日本一の子育て村」を目指す地元邑南町の政策実現のため、平成20年度には新たに島根大産婦人科医局より産婦人科の派遣を受けた。山間地の医療再生に取り組む石原医師の取り組みに共感する医師が病院で勤務するという流れが起き、平成26年度には医師10名体制(産婦人科医、小児科医、外科医、麻酔科医、内科医、総合診療医)を回復する。

 看護師不足については、負担を軽減するため臨床検査技師、診療放射線技師、臨床工学技士など雇える職種を何でも雇った。看護師の負担を軽減することを心がけた。採血やエコー検査は臨床検査技師が行った。入院患者のCT、MRIは放射線技師が病棟に迎えにいくことにした。余力がある部署がしんどい部署を助けるようにした。看護師の労働環境を改善すると共に看護学生の受け入れを積極的に行うこと、さらには邑南町の子育て政策も後押しとなり、看護師数は平成18年度の51名から平成27年度の58名まで次第に増加した。平成28年度は新たに8名の看護師(新卒4名、既卒4名)を採用し、66名体制となる予定である。

 平成24年度には事務部長が中心となり繰出基準を作成、構成町と必要なコストを積み上げて算定した繰出をすることについて合意がなされた。そもそも地方の自治体病院が救急体制を維持するにはお金がかかる。救急をやらなければ雇用しなくてすむ薬剤師や臨床検査技師、放射線技師で当直体制を組むために増員して雇用しなければならない。交付税相当部分では不採算の小児科や産婦人科を維持できない。そもそも地方の病院の医師や看護師などの医療スタッフの年齢は高めで給与水準を高くせざるを得ない。

 表1は公立邑智病院の繰出基準の一部である。これらの経費の積み上げ合計額1億1,026万円から地方交付税措置される4,987万円の差額の6,039万円が構成自治体の負担分となる。構成自治体は、救急・小児科・産婦人科の3つの分野は、まちづくりの基本(安心な暮らし)に欠かすことができない診療分野であるため、過疎地域においては不採算医療であっても、診療科が存在する事の安心感に価値があるとして、必要な経費を算定している。平成27年度の構成自治体の繰出金は4億3,628万円で、地方交付税分を除いた構成町の上乗せ負担分は約8600万円程度である。

地域づくり5

 当然、繰入金があるからといって放漫な病院経営のままであってはいけない。平成23年度には医薬品卸業者に対して総価方式による値引率の提示を求め、約2億円の医薬品費の1割近くの削減を実現した。平成24年度からは京セラ式病院原価管理手法を導入し、部門ごとの経営改善に取り組み、収益改善など顕著な効果が見られた。

 繰出金の増加による手持ち資金の安定は、医師・看護師の雇用のための投資を可能とした。1.5テスラのMRIなど医療機器更新、ドクターカーの導入に加え、医師住宅の改修、職員住宅(8戸)の新築、研修棟(研修室・事務室)の増築、シミュレーター購入などの投資が積極的になされた。特に研修室は、毎月のように地元医師会の研修会に使われ、地域の医療水準の向上に資している。

 住民が病院を支える動きも起き、2013年1月には邑智郡内在住の住民有志が「公立邑智病院を支援する会」が結成された。2015年8月現在の会員数は240名に及び病院清掃ボランティアなどの活動を行っている。

 小児・産婦人科・救急医療の充実は、子育ての親を始めとする地域の住民の安心を生み、邑南町の他の政策と相まって、平成17年にマイナス85人の社会減が平成25年には20人の社会増に、平成24年の合計特殊出生率が2.65となるなどの成果を生んでいる。さらに言えば、病院の職員数150名は、地域でも有数の大きな事業所である。病院が廃止されたり、診療所化すればこれらの雇用は一気に失われることになる。それは地域の衰退につながる。約8,600万円の構成町の持ち出しで地方の山間地の地域の安心を確保できるのであれば決して高くはないと考える。

 公立邑智病院の病院再建は地方の中小病院の医療再生のモデルと呼ぶべきものである。地理的条件の悪い地方の病院ほど、適切な投資と良い人材が投入されなければ存続できない。公立邑智病院の医療再生はそのことを教えてくれる。


地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/12(日)17:24

松前病院の経営状況

松前病院の経営状況はどのような状況にあったか。
経常収支比率は2009年度以降急激に改善している。
これは伊関も参加した総務省の「公立病院に関する財政措置のあり方等検討会」で、へき地にある自治体病院の地方交付税措置が大幅に充実したことに基づくもの。
町の一般会計からの持ち出しが増えているのではない。
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/hospital/

松前1


純粋な医療による収益である修正医業収支比率は83〜87%で推移している。
地方の小規模病院としては大健闘しているといえる。

松前2


一般会計繰入金と手持ち現金、一時借入金の推移を比較すると、2009年以降繰入金が約1.5億円増えた。
これは先に述べたように、へき地病院に対する地方交付税の増加分で、町の持ち出しはない。
手持ち現金は、ほとんどない状況から2013年度は3.5億円まで増えた。

松前3


企業債・一時借入金については、一時借入金が一時期8億円近くあったが財政再建債に切り替え、現在は財政再建債も返済されている。

松前4



松前病院の経営状況は良好であり、これを「架空」の黒字と呼ぶ地方議会議員の見識を疑う。
発言に責任を取るべきである。


ちなみに自治体経営主体別の医業収支比率の推移。
町村立病院の経営が急激に悪化している。
このような中で松前病院の経営が安定していることは評価に値する。
松前町は本当に貴重な人材を失った。

経営形態別





地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/10(金)21:24

9年前に「まちの病院がなくなる!?」に書いたこと。

2007年に「まちの病院がなくなる!?」を書いた。

まちの病院がなくなる

https://www.amazon.co.jp/%E3%81%BE%E3%81%A1%E3%81%AE%E7%97%85%E9%99%A2%E3%81%8C%E3%81%AA%E3%81%8F%E3%81%AA%E3%82%8B-%E2%80%95%E5%9C%B0%E5%9F%9F%E5%8C%BB%E7%99%82%E3%81%AE%E5%B4%A9%E5%A3%8A%E3%81%A8%E5%86%8D%E7%94%9F-%E4%BC%8A%E9%96%A2-%E5%8F%8B%E4%BC%B8/dp/4788707691?ie=UTF8&ref_=pd_cp_b_0

地方議会について次のようなことを書いている(校正前原稿、本編では一部変更がある)。
松前町にも当てはまる部分が多いと考える。


 筆者は、「医師不足」の問題は、地域社会における病理を浮かび上がらせるリトマス試験紙であると考えている。第2章でも述べてきたように、医師不足問題は新しい臨床研修制度の導入だけが原因ではない。医師の過酷な勤務の状況に対して、待遇や社会的な尊敬など、認められることが非常に少なく、疲れ果てて退職することも大きな要因となっている。医療現場で働く医師たちに対して、行政、議会、住民の理解はあまりに少ない。24時間365日、医療を提供する「機械」でもあるかのように、仕事をすることを要求する。

 これまでの地方行政は、道路や港湾、工業団地などの不足する社会資本の整備が中心であった。この時は、地域における自分たちの責任を考えず、公共事業の実施を大きな声で要求をするだけでよかった。国や都道府県に「おねだり」をすることが行政や議会の仕事であった。「おねだり」をした成果である公共事業が地域の産業を支えてきた。「おねだり」をするには、相手のことを考えないでよい。自分のこと、自分の権利だけを考えればよかった。

 医師不足の問題も、これまでは、大学医局に医師派遣の「おねだり」をすれば、医師は派遣されてきた。自分たちが医師を酷使していることに気付かずに、疲れ果てた医師を使い捨てにしてきた。しかし、今は、大学医局に「おねだり」しても、医師が派遣される時代ではない。医師は、議員や市民の暴言や理解のない行動に対して、嫌であれば自治体病院院を辞めることができる。行政、議会、住民が知恵をしぼって医師が働きたくなるような職場環境をつくらなければ、医師は地域で勤務しない。

 地域住民は、医師不足に対して被害者の立場だけではない。自分たちの都合でコンビニのように医療を使えば、医師は疲弊する。残念ながら、「自分だけよければ」と考える人たちが、地域医療を荒らすのである。地域に住む人たちは、自分たちが、医師不足問題について加害者という側面があるということを意識することが必要である。

 筆者は、医師や看護師などの医療専門職は、国民全体が共有する人的な財産であると考える。水量に限界のある泉のようなものとも言える。泉は、自分のことしか考えず、くみ上げれば枯れてしまう。泉にかかわるすべての人が皆、泉のことを大切にする必要がある。医療現場で働く医師や看護師などの医療スタッフの仕事のつらさを自分のことと考え、敬意を示すという当たり前のことができないのが、今の日本の社会なのである。


(2)地方議会ができること、すべきこと 
 地方議会の現状は、地域住民の意識を映し出した鏡である。これまで述べてきたように、相当数の議員が地域医療や病院経営に対して不勉強であり、思いつきで発言したり、理不尽な要求をする議員も多い。自治体病院を利権の道具と考えている議員も存在する。地域医療や自治体病院の経営の破壊者となる地方議会議員も少なくない。地域医療の継続のために必要な改革に対して、抵抗を示す地方議会議員も多い。
 地域医療を守っていくためには、地方議会議員の質を上げることが必要である。とにかく、地方議会議員は医療や病院経営について勉強をすべきである。さらに、自治体病院を自らの利権の道具と考えず、余計な干渉をしないことが求められる。地方議会議員について言えることは、これ以外にない。

 地方議会議員の世界で「調査なくして質問なし」という有名な言葉がある。しかし、地域医療や自治体病院の経営に関して「調査なくして質問なし」の言葉に見合う発言をしている地方議会議員がどれだけいるのであろうか。確かに一部の地方議会議員は、地域医療の現状についてよく勉強をし、的確な質問を行っている。しかし、残念ながら、そのような議員は少数であると言わざるを得ない。

 北海道栗山町議会は、2001年からさまざまな議会改革の試みを行ってきた。2006年5月に制定された「議会基本条例」はそれらの試みを明文化し、さらに新しい試みを盛り込んだ条例である。条例は「住民との対話」「透明性の確保」「議員同士の議論による正しい判断」の観点を中心に、「議員相互間の自由討議の推進」「議員の質問に対する町長や町職員の反問権の付与」「請願、陳情を町民からの政策提案として位置づけ」「町民や団体との意見交換のための議会主催による一般会議の設置」「年1回の議会報告会の開催を義務化」「重要な議案に対する議員の態度(賛否)を公表」「議員の政治倫理を明記」「政務調査費に関する透明性の確保」などの項目が盛り込まれている。

 筆者が注目しているのが「議員相互間の自由討議の推進」と「議員の質問に対する町長や町職員の反問権の付与」である。「議員相互間の自由討議の推進」は、これまでの栗山町議会における改革の試みを明文化したものである。栗山町議会基本条例第9条は「議会は、議員による討論の広場であることを十分に認識し、議長は、町長等に対する本会議等への出席要請を必要最小限にとどめ、議員相互間の討議を中心に運営しなければならない。」と議会においては議員間の討議が中心であることを定める。一般の人は、議会において議員同士で議論をするということは、当たり前のことと考えられている。しかし、多くの地方議会において、議員同士の自由な討議は当たり前のことになっていない。市民グループや学者などによって結成された「自治体議会改革フォーラム」では、2007年1月末に全国の1890自治体議会すべてに郵送アンケート調査を行った(1468議会が回答)が、首長提出議案をめぐって議員同士が「自由な討議」を行っているかどうかを尋ねた設問に関して、議会事務局から「設問の意味が分からない」との問い合わせを数多く受けた(自治体議会改革フォーラム大森彌氏と佐藤竺氏の緊急座談会における進行役廣瀬克哉氏の報告http://gikai-kaikaku.net/zadankai070315.html)。議員同士の議論がそもそも存在していない地方議会が多数存在することの表れであるといえる。

 さらに、「議員の質問に対する町長や町職員の反問権の付与」は、議員の質問に対して町長や町職員の見解が相違した場合、反問する権利を認めたものである。このような権利を認めている地方議会はほとんどない。実際2006年6月に開かれた定例会議で、椿原紀昭町長が町議の質問に対して反問権を行使すると議場は緊張感に包まれたという(産経新聞2007年4月3日統一地方選ズームアップ)。十分勉強をしない、レベルの低い議員の質問は、反論されるという当たり前のことが、当たり前でなかったことが日本の地方自治の不幸であった。それは自治体病院、地域医療にとっての不幸でもある。理不尽な議員の議会での発言に対して、医療現場が、医療の視点からきちんと反論できなければ、地域医療は守れない。

 最近、地方議会議員においても、単なるスローガンではなく、具体的な議員としての目標や行動を具体的な「言葉」であるマニフェスト(公約)にして提示する動きや、市民グループや青年会議所が主催者となって公開討論会を開催する動きが出ている。地域医療の危機に際して、地方議会議員になろうとする候補者は、地域医療に対してどのような考えを持ち、どのように維持していくべきかの考えを有権者に対して明らかにすべきである。地域医療の視点から議員の発言を格付けすることも必要かもしれない。見識がなく、自らの欲で地域医療を破壊させるような地方議会議員候補者は落選をさせるべきである。地域医療の再生のためには、地方議会の再生が必要である。



地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/09(木)19:12

松前病院ドクターブログ「ERから地域医療へ」新エントリー

松前病院のドクターブログ「ERから地域医療へ」で新エントリーが掲載された。

現場のドクターの皆さんがどのような気持ちでおられるかが良く分かる。

https://from-er-to-local.blogspot.jp/2016/06/blog-post_9.html


地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/09(木)18:06

フェイスブックでの丹波新聞足立智和記者との意見交換

フェイスブックでの丹波新聞足立智和記者との意見交換

足立記者は兵庫県立柏原病院の小児科を守る会の立ち上げでおおきな貢献をした記者さん。

私と同じ地域医療(崩壊)マニア。

全国の地域医療崩壊の事例を見ている。

足立 智和 町長選の前にここまで発言されていたのですね。現職が再選された時点で退職を決意されたのでは。しかし、この文書、不勉強な議員が言いたい放題、反問権を認めていない、地方議会のダメさが顕著ですね。これは、全国の執行者側が議員に対して思っていることですよ。
いいね!を取り消す · 返信 · 3 · 22分前

伊関 友伸 地方議会で反問権を認めないと地域医療は崩壊します。
ダメな議員の発言を野放図にしてはいけません。
いいね! · 返信 · 3 · 1分前 · 編集済み

足立 智和 医療に限らず、反問権がないことが低湿な議員がのさばる原因のひとつだと思います。不勉強な議員が、気分で賛否を決めてるようなもので、そんな所で自治体病院の運営ができるはずありません。
いいね! · 返信 · 1 · 10分前


地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/08(水)23:01

松前病院で勤務されている医師のブログ

松前病院で勤務されている医師のブログです。
現場の先生達の気持ちが良く分かります。

https://from-er-to-local.blogspot.jp/


地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/08(水)22:26

松前町議会地域医療の今後のあり方に関する調査特別委員会(第4回)

松前町立松前病院の木村院長先生が辞任する大きな原因となった{地域医療の今後のあり方に関する調査特別委員会(第4回)」の議事録。

詳しくは議事録本文をお読みいただきたい。

前議長の斉藤という議員と近江という議員が延々質問をしている。

http://www.e-matsumae.com/gikai/kaigiroku/28/toku_iryo-04.pdf

木村院長の発言部分を紹介します。

近江という議員は、今までの松前病院の黒字を「架空」と発言したという。
自治体病院の研究者として非常に不勉強で不適切な発言であると考える。

○木村管理者 斉藤委員のご質問、技術職員の確保は大変なのではないかということでございましたが、お答え致します。松前町議会が、今後このような対応を続けるのであれば、技術職員の確保は難しいと思います。
委員長、今まで質疑を聞いていて、大切なことがありますんで、しばらく時間をください。
今まで、調査特別委員会で多くの資料を請求され、事務方が夜を徹して準備をし、丁寧に答弁をさせていただきました。地域医療の今後を守るための調査特別委員会だというふうに承知しています。地方独立行政法人化、それから改築について話すということになってます。スケジュールは見えていません。いつまでやるのかもはっきりしない。何でもかんでも資料要求が来る。病院の無料送迎バスのバス停の各停留所での乗降、昇降の人数まで要求される。それが、いったい今後の地域医療と何が関係あるんでしょうか。職員の給与規程などについても、じっくりと、大切なことですからじっくりと示していかなければいけない。じっくりと職員と、組合と相談していかなければない。なのに、定款を通すためには全部先に出せと、全部完成させろと言う。全国で給与規程をちゃんと詰めるのは、独立行政法人化の定款を出して、その後からです。松前だけがどうして日本で、松前だけがどうして日本で給与規程を先に完成させなければいけないのか。
発言を聞いてると、斉藤委員と近江議員の後ろ向きの質問が非常に目立ちます。大所高所からの議論がなされていません。委員長、大切なことですから。委員長、答弁はしました。今のような議会であれば確保はできないと申し上げましたよ。委員長、大切なことですから、時間をください。
○西村委員長 発言を認めます。
○木村管理者 はい、ありがとうございます。
大所高所からの議論はほとんどなされていない、私は、こう申し上げます。今後のあり方に関しての大切な質問がほとんどない、一部ありました、各論だけやってる、いたずらに時間を費やしている。町民の医療について、今後の地域医療のあり方について、病院の形態について、質疑が深まることが求められているんじゃないでしょうか、具体的に進んでいかなければいけないんじゃないでしょうか。現状維持ではならないんです。変わらなければいけない、松前町は変わらなければいけない、病院も変わらなければいけない。今がいいばいい、今が良ければいいと、そういう理屈は成り立ちません。今までどうやって病院が黒字になりましたか。近江議員、どうやって病院黒字になりました。だけどね、傍聴の皆さん、我々は議員達に質問することは許されてないんですよ。近江議員は、去年の9月の決算審査特別委員会で、病院は黒字になったけれども架空に見えてならないと、架空に聞こえてならないと言いましたね。後から病院に現れ、病院に謝りに来ましたね。だけど議会の場では謝ってませんね。
○西村委員長 傍聴席、再三申し上げますが、発言は許されておりませんので、静粛に願います。
○木村管理者 町長は、独法化について、検討する、検討するとおっしゃってますが、今日も来てません。多くの委員会に欠席してます。前向きな発言もしていません。病院が大切であるという態度が見られない。私が町長と会ってじっくり独法化について、病院の運営について話すことができたのはいつでしょうか。一昨年の12月9日と、去年の10月28日だけです。これでどうして病院と緊密な連携を取りと言えるんでしょうか。支えていただいていません、支えていただいてない。
○西村委員長 病院管理者に、
○木村管理者 委員長、大切なことですから、もうしばらく時間をください。
○西村委員長 簡略に、簡略にお願いします。
傍聴席、これ以上やりますと退場を命ぜられることになりますので、静粛に願います。
傍聴席、傍聴席、退場を命じます。あなた、退場命じます。退場を命じます、速やかに出てください。会議ルールに沿って、特別委員会やっておりますので、ご理解ください。
院長。
○木村管理者 非常に残念です。10年間を振り返って、様々なことがありました、様々にやって来ました、様々な苦労がありました。それが、皆さんには全部は見えてないかもしれない。血液透析も導入した、病院の無料送迎バスも福島まで延ばした、1台から2台にした、安い薬を活用するようにしている、看護師の修学資金も創設して看護師がやっと来るようになった。学生や研修医をたくさん受け入れて、それが医師確保にも繋がっている。医師確保がどれだけ大切なことかお分かりですか。議会でこうやって無益な質疑を繰り返してる、そういうところに医師が来ると思いますか。7年連続黒字です。架空ですか、近江議員、これはつぶやきです、質問じゃありません、
質問できませんから。2年10ヶ月前から、2年3ヶ月前までの病院のトラブルを思い出してください。監査委員室が病院の資料を、病院の伝票を丸ごと持ってきて粗探ししました。元事務局長が情報開示請求をして、その後、住民監査請求をしました。この議場にも来ています。監査委員室が粗探しをした結果、決算は不認定になりました。黒字決算を不認定にしたんです。
そして、25年の4月に交わした覚書を町長は反故にしました。私は、退職願いを出しました。そしたら、どうなりました。町長謝りました、その当時の議会も謝りました。斉藤委員、何て言いましたかね、院長を全力で守ります。何が申し訳なくて謝ったんですか、当時の議員達は。
○西村委員長 院長、もういいんじゃないんですかね。
○木村管理者 二度とあの繰り返しをしたくないと思ってやってきました。また同じことを繰り返すのは非常に残念です。前向きな議論をしていただきたい。いったい、いつまでこれをやるんです、高い次元のことをやってください。私はもう耐えられません、疲れました。このままの議会、このままの町ではやっていられないというふうに考えています。考えさせていただきます。
○西村委員長 他に質疑ありませんか。
近江委員。この説明資料に基づいた質疑でお願いします。
○近江委員 資料4ページと、6ページと7ページですね。これを見ますとですね、累積欠損金の問題なんですね。43年度には、現行のままいくと6億9千、8千万ですか、なるんですね。独法化した場合の、場合はね、11億4千400万になるんですね。これを見た場合ね、独法化にする必要があるのかなっていう素朴な疑問です。答えてください。
○西村委員長 佐々木主査。
○佐々木主査 すいません、資料の作り方がですね、説明が不十分で申し訳なかったんですけれども、累積欠損金という表示をしておりますので、平成、今、6ページですね、まず6ページを見ていただきたいんですけれども、累積欠損金という表示をしておりますので、平成28年度までは累積欠損金が正数であるという内容となっております。平成29年度からは純利益の増により、マイナス表記となっておりますが、これは剰余金が増えるという内容となっております。説明が不十分だったところ、申し訳なく思っております。よろしくお願いします。
○西村委員長 近江委員。
○近江委員 そうですね、わかりにくい三角書いてますからね、ちょっと勘違いしました。それと、疑問に思うのはですね、人口が1万人台でもね、12億ぐらいの収入があるんですよね。それが、これから松前町は3千人、或いは4千人という人口減少が、その到来が来るんですね。その中で今の12億っていう根拠ね、どのように計算したのか伺います。
○西村委員長 佐々木主査。
○佐々木主査 また、資料が前後して申し訳ないんですけれども、今後ですね、説明される資料5の2、(2)の中でですね、人口が減少が想定される中、100床の根拠と今後の入院患者数の推計という資料がございます。その中での説明の中でですね、松前病院にかかる受療人口ですね、受療人口というのは医療を要する人の人口というのが、今後の推計で見てもですね、それ程医療の収入の方には影響しないというような説明がこれからなされる形となりますので、そのことを根拠と致しまして推計をしております。


地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/08(水)21:49

北海道松前町立松前病院の木村眞司先生の退職について

2016年6月7日午後2時43分、病院訪問をしていた松前町立松前病院の木村眞司先生が松前町長に辞意を表明された。
理由は町に議案の提出を求めていた病院の地方独立法人化について誠意ある回答が得られなかったためです。

伊関は医学書院「病院」で「事例から探る地域医療再生のカギ」というテーマで隔月連載をしている。

たまたま論文の執筆の取材で病院を訪問したところ、木村眞司先生が退職されるという事態に関わることととなった(伊関は木村先生が辞表を提出する原因となった木村先生と松前町長との面談には同席していない)。

最近の伊関友伸のブログは、伊関の研究活動報告が中心であったが、松前病院については関わった経緯から、研究者としてきちんとした情報を提供することとしたい。


地域医療・自治体病院のマネジメント2016/06/08(水)21:29

«  | HOME |  »


プロフィール

元埼玉県庁の職員。 現在は埼玉県の坂戸市にある城西大学の経営学部の教授で行政マネジメントを教えています。

伊関友伸

Author:伊関友伸

連絡先 iseki●pm-forum.org(●を@にしてください)

ブログ検索

カウンター

最近の記事

カレンダー

05 | 2016/06 | 07
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

なかのひと