静岡県内自治体病院 20院に累積赤字

静岡新聞が、共同通信の自治体病院の閉院、民営化の記事にあわせて、県内の自治体病院の経営状況について記事にしている。

報道によると26病院中、2005年度決算で20病院が累積赤字を抱えているという。

県内自治体病院 20院に累積赤字
静岡新聞 平成19年4月29日
http://www.shizushin.com/local_politics/20070429000000000043.htm






県内自治体病院 20院に累積赤字
静岡新聞 平成19年4月29日

 総務省、全国自治体病院協議会の調べで28日明らかになった全国23自治体病院の閉院、民間移譲。静岡県によると、これまで県内で閉院した自治体病院はないが、病院経営をめぐる状況は全国と同様、厳しい。26病院中、2005年度決算で20病院が累積赤字を抱えている。

 県内には自治体が開設する一般病院が、県立が4、市町設置が22の計26ある。このうち運営を委託しているのは共立湊病院と伊東市民病院、県西部浜松医療センター、浜松市リハビリテーション病院の四病院。共立湊と伊東市民は自治医大の卒業生らで組織する社団法人「地域医療振興協会」、浜松医療センターと浜松市リハ病院は同市医療公社が管理運営にあたる。

 1997年度以降に運営委託方式となった共立湊、伊東市民、浜松市リハの3病院の前身はいずれも国立病院。国立病院の再編に伴い、地元自治体が国から経営移譲を受けた形で引き継いだ。

 県によると、県内自治体病院は「民間移譲や民間事業者による運営委託の検討も特に表面化していない」という。

 県内20病院の累積赤字額は合計で443億7000万円に上る。単年度ベースでみても、県市町の一般会計から306億円(前年度比6億円増)を病院会計に繰り入れているものの、55億円の赤字となった。

 病院関係者は厳しい病院経営の理由を「診療報酬改定と医師不足の影響」(県中部の病院)と挙げ、一般会計に頼らざるを得ない状況を説明する。県は一般会計からの繰り入れを「不採算医療を担う公的病院の役割から、単純に赤字の穴埋めという考え方はできない」としつつも、「地方自治体自体が厳しい財政運営を強いられている中、多くの自治体にとって負担となっていることも確か」と指摘する。

 06年度はさらなる診療報酬のマイナス改定で、多くの病院の収支は一層厳しくなる見通し。県が直営する3病院(総合、こころの医療センター、こども)では前年度比で十数億円の収支悪化の見込みという。



地域医療・自治体病院のマネジメント | コメント(13) | トラックバック(0)2007/04/29(日)21:43

コメント

医師のみボーナスカット!

この中の浜松医療センターでは、医長以上の医師に対してのみ昨年度の冬のボーナスをカットしました。理由は赤字のために経営困難だから連帯責任ということです。
その他の市の関連の赤字部門のオートレース場や動物園などは、市から補助があり満額支給です。(もちろん市長も市職員も)浜松市には有名な民間の大病院や大学があり、医療はおんぶにだっこです。浜松市は、80万人の政令市に昇格しましたが市直営の病院は1つもないにもかかわらず、たった1箇所の病院に対してさえ財政負担はしない!ということです。もちろん大学医局は引き上げを始めています。
現在医師会の一部の先生方が、今回の措置について浜松市の責任を追及しています。病院理事長の苦しい弁明では、診療報酬の減額で18年度のキャッシュフローが困難であり、一時的にボーナスの全額借り入れ措置をしただけで、ボーナスカットではない。今後支払う予定があるとかなり苦しい言い訳をしています。(やめられた医師の分はどうなるのだ?)
この病院は、事務がお役人様で夜10時以降は事務が大変だから会計計算せずに、後日清算となっています。もちろん未集金は膨大であり、ブラジル人の間では深夜はただで診てくれる病院という評判で大繁盛しています。
第3セクター方式の病院で、医師以外の職員は市の職員と同様に守られ組合も強く、組合の力で医師も辞めさせられる病院です。

2007/04/30(月)10:22| URL | po #- [ 編集]

病院が違えば

私は当地から離れており友人からの話でしか知りませんが、浜松には聖霊病院という病院があって、働きやすく、経営も悪くないと聞いています。事務が無能だと、地域が同じでもこのようになるのでしょうか。

2007/04/30(月)12:22| URL | ハンドル名未入力 #b57NM4gQ [ 編集]

>>浜松には聖霊病院という病院があって、働きやすく、経営も悪くないと聞いています。事務が無能だと、地域が同じでもこのようになるのでしょうか。


既報ですが、

【産科・小児科 休止一覧 2 】 日本全国 今後の崩壊予定
http://ameblo.jp/med/entry-10026652049.html
 から、コピペします。


H19年度中に縮小・休診/静岡
 聖隷三方原病院(7→4名)
 聖隷沼津病院(3→2名)
 共立湖西病院(3→0名)



伺いますが、事務は有能なのですね?

2007/04/30(月)15:32| URL | エル #- [ 編集]

エル様

失礼しました。聖霊ではなく聖隷です。サイト拝見いたしました。産科小児科は縮小・休診するのかもしれませんね。私も友人も所属科は産婦人科でも小児科でもありませんので、そのことは私は友人からは聞いておりませんでした。事務が有能なことが理由なのかどうかわわかりませんが、今どきに珍しく、医者の職場における不満はそんなに高くないように聞いております。友人の話を聞いていますと、私の勤めている某市民病院よりもずっと良いように思いました。

2007/04/30(月)16:16| URL | ハンドル名未入力 #b57NM4gQ [ 編集]

#b57NM4gQ 様

早速のレスをありがとうございます。

病院によって事務員の能力に差があるかどうかということよりも、全国的な医療崩壊状況の方が重大ですよね。

地域の医療機関は、少なくとも医療従事者は相互に協力し合っています。それは医療機関にお勤めであれば、ご存知でしょう。
「隣の芝生が青く見える」類のグチは、いわばしょっちゅう内輪で言い合っているわけです。そして、親方日の丸に近い部分ほど、現状認識が遅れがちになるという傾向はあるかもしれませんが。

いずれにせよ最も弱い部分が崩壊し始めれば、残りはどんなに誰かが有能でもドミノ倒しに巻き込まれると思います。

2007/04/30(月)17:04| URL | エル #- [ 編集]

エル様

ドミノ倒しは確かに始まっていると思います。その結果全滅ということもあるかもしれません。しかし、勝ち組と負け組みに分かれるということもあるでしょう。現に、現在でも病院経営が黒字で勤務している職員は幸せという病院を私は知っております。まだ、勝ち組かどうかはわかりませんが、もっと経営状態が悪い病院に比べれば待遇もよく、医師も集まり、黒字でとてもよさそうです(聖隷病院では無い別の病院で大きな民間病院です)。ただ、今の情勢で声高にうちは黒字でうまくいってますよ、なんていえば、どうんな反応になるかわからないので、身を小さくしているようです。聖隷の友人ではない別の、その病院勤務の医師の話を聞いていると、事務が大変有能のようです。互いにぐちっていませんよ。友人はとても幸せそうです。ぐちっているのは私だけです。

2007/04/30(月)20:49| URL | ハンドル名未入力 #b57NM4gQ [ 編集]

エル様

現在のような医療費抑制の状況でも、やりようによってはうまくいっている病院もある。その病院は事務もアメリカへ病院経営の研修に行かせたりしているようです。市民病院の事務のように医療についてまったく無知な事務(水道局や公園課や福祉課を廻って病院にやってきた人たち)ばかりでは、医者をはじめ医療スタッフがどんなに酷使され働いても、黒字は無理だと言いたいのです。今私が勤めている市民病院はもうだめだと思います。でも事務がもう少しまともなら、これだけ私たちが働いているのですから、なんとか助かるのではないかと思うのです。

2007/04/30(月)21:06| URL | ハンドル名未入力 #b57NM4gQ [ 編集]

エル様

つまり、本音では、その友人が勤めている病院に私も勤務したいと思っております。でもこればかりは医局のこともありますので、勝手には動けません。私のところでは、まだ医局は機能しております。

2007/04/30(月)21:10| URL | ハンドル名未入力 #b57NM4gQ [ 編集]

エル様

私のように考えている自治体公務員医師は多いのではないでしょうか。医局から派遣されていますので、安易には辞めれません。でも体力的・精神的には限界です。教授の怒りを買っては、次の就職先が心配です。民間医局のようなところもありますが、実際には医療は徒弟制度のようなところがあり、先輩に教えていただかなくてはいけないことがたくさんあります。私自身はもう、医師になって二十年以上ですから、もう医局とはおさらばしてもいいかとも思います。でも下の先生への影響を考えると、また、私自身の将来のことを考えますと、開業もしたくありませんから、何かと心が迷います。産婦人科、小児科の医師ではありませんが、もう限界です。

2007/04/30(月)21:24| URL | ハンドル名未入力 #b57NM4gQ [ 編集]

エル様

教授の怒りと書きましたが、教授の苦労を見かねる、に書き換えます。確かに怒りを買うのも嫌です(将来どんな形で災難になるか予測不能)が、それよりも教授ご自身も医局運営のため、大学内や派遣病院にたいしての医師確保や研修医確保で大変な苦労をしておられることを知っておりますし、その割にお給料が少ないということも彼自身の口から飲み屋で聞いておりますので、、、、

2007/04/30(月)23:47| URL | ハンドル名未入力 #b57NM4gQ [ 編集]

#b57NM4gQ様

議論はそれなりにかみ合っていますが、この情勢下では
基本的にはグチの類にどうしてもなりますよね。

 で、今まさに過労死の瀬戸際にある方などは、「藁をも
つかむ」状況なのでしょうか? 
それとも、グチを言い合って慰めあう恵まれた?状況なの
でしょうか?

 仲間の友誼を守って「玉砕」なんてことになりませぬよう、お祈り申し上げます。

2007/05/01(火)00:05| URL | エル #- [ 編集]

エルさんご自身は?

エルさんご自身はどう身の振り方を考えておられますか?

2007/05/01(火)00:50| URL | ハンドル名未入力 #b57NM4gQ [ 編集]

#b57NM4gQ様

「今後」ではなく、かなり以前に過労で倒れまして、今では優雅な生活をしています。
 名誉の負傷と自分では思っていますが・・。
 

なお、2chなどでは公立病院事務員が批判されていますが、私はこの↓お話にも共感できます。
http://ssd.dyndns.info/Diary/archives/2007/04/post_232.html

2007/05/01(火)09:07| URL | エル #- [ 編集]

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プロフィール

元埼玉県庁の職員。 現在は埼玉県の坂戸市にある城西大学の経営学部の准教授で行政マネジメントを教えています。

伊関友伸

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