最期は我が家で 12%→20%超へ 長寿センターが目標

読売新聞が、愛知県の国立長寿医療センターが、今後5年以内に年間20万人の最期を在宅で看取る体制作りを目標に掲げ、関係学会などと「在宅医療推進会議」を設立し、高齢者の家庭療養を支える診療所の支援に本格的に取り組むことを報道している。


最期は我が家で 12%→20%超へ 長寿センターが目標
読売新聞 平成19年5月2日
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/kaigo_news/20070502ik0a.htm





最期は我が家で 12%→20%超へ 長寿センターが目標
読売新聞 平成19年5月2日

 自宅で死亡する人の割合はわずか12%(年間約13万人)。在宅療養し、最期は家族に看(み)取られ……という人の割合はさらに少ない。

 そんな現状を改善しようと、「国立長寿医療センター」(愛知県)が、今後5年以内に年間20万人の最期を在宅で看取る体制作りを目標に掲げた。今月中に関係学会などと「在宅医療推進会議」を設立し、高齢者の家庭療養を支える診療所の支援に本格的に取り組む。住み慣れた我が家が真の「終(つい)のすみか」となる日は訪れるのか――。

 厚生労働省が、高齢者の在宅医療に力を入れる方針を打ち出していることを受けたもので、同センターが全国の診療所に計画実現を働きかける。

 同省によると、2005年に自宅で亡くなった人は、心臓まひで倒れた人なども含め約13万人で、死亡全体の12%。一方、病院での死亡は約86万人。全体の約8割が病院のベッドで最期を迎えている計算だ。残る8%は、施設や屋外などでの死亡だ。しかし、かつては自宅で最期を迎える人の方が多かった。病院での死が自宅でのそれを上回ったのが1977年。以来、自宅での最期は減る一方だ。

 同省は、医療の必要度が低い高齢者が、長期療養で入院している状況を解消するため、2012年度までに、療養病床を現在の38万床から15万床に減らす方針を打ち出している。その受け皿の一つが在宅医療。24時間体制で往診できる診療所を在宅療養支援診療所として診療報酬で優遇する制度を昨年から導入している。

 昨年7月現在、在宅療養支援診療所として届け出た診療所は9434か所で、現在では1万か所を超えているとみられる。しかし、患者家族からの呼び出しに応え、在宅での最期を看取っている診療所がどれだけあるかは不明。「関係者の間では3分の1にも満たないのではと言われている」(同センター)という。

 高齢者に対する在宅医療のノウハウを持たない診療所が多いとみられ、同センターでは、こうした診療所の支援に力を入れる。当面の目標は、約1万の在宅療養支援診療所が、1か所あたり年間20人(合計20万人)を在宅で看取る体制作り。これが整えば、統計上の「自宅の死」は20%を優に超えるとみられている。

 同センターが、日本在宅医学会や日本医師会、日本看護協会などと設立する「在宅医療推進会議」では、診療所の研修方法や在宅医の人材養成などについて、半年をめどに報告をまとめ、具体策の検討に入る。10月には、センター内に在宅医療推進課も設置する。

 同センターの大島伸一総長は「療養が必要な高齢者のための在宅医療の確保は急務。研究するだけでなく、目に見える結果を出していきたい」と話している。

 在宅療養支援診療所 高齢者が家庭で療養しながら生活し、自宅での死も選べるようにするため、2006年4月に導入された。24時間連絡を受けられる医師か看護師を配置し、他の診療所とも協力して24時間往診が可能な体制を確保することなどが条件。緊急往診などを行うと、診療報酬上の加算がある。


地域医療・自治体病院のマネジメント | コメント(0) | トラックバック(0)2007/05/02(水)20:21

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プロフィール

元埼玉県庁の職員。 現在は埼玉県の坂戸市にある城西大学の経営学部の准教授で行政マネジメントを教えています。

伊関友伸

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