東京新聞「お産難民 うむ場所がない」神奈川県鎌倉市
東京新聞で神奈川県鎌倉市での産婦人科医不足についての記事を掲載している。
市内でお産をしていた産婦人科の開業医が、次々とお産を止め、唯一残った湘南鎌倉総合病院に妊婦が集中しているという内容だ。
これ以上妊婦が集中すると湘南鎌倉総合病院も診療の制限をせざるを得ないところまで来ている。
東京新聞 2006.08.10
お産難民 うむ場所がない<上>
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kur/20060810/ftu_____kur_____000.shtml
東京新聞 2006.08.10
お産難民 うむ場所がない<上>
産科医が足りない。妊婦は産める場所を探して焦り、産科医は過労にあえぐ。国は医師の集中による拠点化で、緊急時の対応を最優先する方針だが、ただでさえ不足が深刻化する地方では、不満が募る。なにより妊婦が、「近くて安心」な出産場所を確保するにはほど遠い対策だ。三回に分けて報告する。 (杉戸祐子)
「妊娠がわかった途端に産む病院を急いで見つけるように言われ、喜ぶ以前に驚きました」。神奈川県鎌倉市に住む妊娠五カ月の主婦徳村友紀子さん(33)が打ち明けた。
人口約十七万人の同市ではお産の受け付けをやめる産婦人科が相次ぎ、今年四月から、市内で出産できるのは湘南鎌倉総合病院(同市山崎)のみという“非常事態”に陥っている。三月で中止した腰越中央医院(同市腰越)は「院長一人でお産を担ってきたが、過重労働が限界に達した。医療事故も心配だ」(事務担当)と判断したという。
徳村さんは五月、近所の開業医のもとで妊娠の診断を受けた。予定日は来年一月。その開業医はお産を扱わないため、「何カ所かの施設を見学して産む場所を決めようと思っていた」。だが、開業医は「今日、明日にでも決めて分娩(ぶんべん)の予約を取りに行ってほしい」。
「まだ妊娠二カ月なのになぜせかすのか」と首をかしげつつ、隣接する逗子市の開業医を訪ねると、来年一月の分娩予約は既に満員だった。何とか枠を空けてもらったが、「あと一日遅かったら産む場所がなかったかもしれない」。
徳村さんは当分、地元の開業医で妊婦健診を受け、妊娠三十五週以降は逗子市の開業医に通うことになる。電車を乗り継ぎ約一時間かかる。
一方、市内唯一の分娩施設となった湘南鎌倉総合病院では四月以降、一カ月の分娩数が三月までの七十−八十件から百件近くに増えた。井上裕美・産婦人科部長は「やるしかない」と決意を語るが、「百十−百二十件を超えたら希望者をすべて受け入れるのは難しいかも」と不安げだ。
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厚生労働省によると、一九九四−二〇〇四年に医師総数は約四万人増加したが、産婦人科医は約九百人減少した(グラフ参照)。日本産科婦人科学会の調査では、産科や産婦人科の看板を掲げる施設(四千七百三十三カ所)のうち、分娩を扱っているのは三千五十六カ所と約六割にすぎない。
また出産を扱う常勤医師数は一万一千人以上と推計されていたが、調査では七千八百七十三人。多くの常勤医師を抱える大学病院を除くと、一施設当たり二・〇五人で、岩手、愛媛、佐賀などの八県では大学病院を含めても二人以下。二人態勢は宿直とオンコール(緊急時の呼び出し対応)を交互に担うため、実質休みはない状態という。
地域医療・自治体病院のマネジメント
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│2006/08/10(木)19:57
