小児センターの高度医療、思惑外れ 急患急増、大半は「軽症」
読売新聞が、埼玉県立小児医療センターの急患受け入れ数が5年間で4倍に急増していることを報道している。
急患の大半が、本来必要な地域の医療機関の紹介状を持たない、風邪や微熱など症状の軽い患者で、症状の重い小児患者に高度な医療を行うセンターの目的を圧迫しているという。
小児センターの高度医療、思惑外れ 急患急増、大半は「軽症」
読売新聞 平成19年5月30日
小児センターの高度医療、思惑外れ 急患急増、大半は「軽症」
読売新聞 平成19年5月30日
県立小児医療センター(さいたま市岩槻区、300床)の急患受け入れ数が5年間で4倍に急増している。急患の大半が、本来必要な地域の医療機関の紹介状を持たない、風邪や微熱など症状の軽い患者で、症状の重い小児患者に高度な医療を行うセンターの目的を圧迫している。県病院局は「症状の軽い患者がこれ以上増えると、センター本来の目的である高度な医療に専念できなくなりかねない」としており、利用抑制も導入せざるをえないとの声もあるほどだ。
県病院局によると、センターの急患受け入れ数は、2001年度は約3600人。当時、地域の医療機関による輪番制を小児救急で行っていたのは、県内16医療圏のうち五つだけだった。センターは02年6月、急患を「365日24時間体制」で受け入れ始め、02年度の急患数は約5900人に増加した。その後、輪番制の導入が進み、昨年10月には全16医療圏で導入されたが、センターの急患は06年度は約1万4000人と、01年度の4倍に達し、センターの限界に達している。
センターの本来の目的は、高度な医療の実施だ。地域の医療機関では対応が難しい場合、医師が紹介状を書き、受診を依頼した患者が訪れるのが本来の流れだ。
しかし昨年度、センターに紹介状持参で訪れた急患は約2500人と、全急患の2割にも満たなかった。入院が必要となった急患は約2700人で、紹介状なしで訪れた急患の大半は、センターの本来の利用者とは言い難い状況だったと言える。背景には、核家族化が進み、親が祖父母を頼りにくい側面もある一方、親側の大病院志向や、本来の診療時間と関係なく訪れる「救急外来のコンビニ化」があると指摘されている。
県病院局では「救急医療と夜間診療は全く異なる。子供の具合が悪くなっても、まず近くの当番医を受診したり、看護師らが対応する電話相談(#8000)を利用するなどし、センターの利用は本当に必要な患者さんのために抑制してほしい」と呼び掛けている。
図=県立小児医療センター受け入れ患者数の推移
地域医療・自治体病院のマネジメント
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│2007/05/31(木)21:24
