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横須賀市民病院に助産師外来10月開設へ 前段として保健指導外来と母乳外来を今日からスタート 妊婦らの心とからだの不安や相談に対応(市民病院内)

産科医不足が深刻化している横須賀市で、市は対策の一環として、市立市民病院で平成19年10月を目処に妊婦検診を加えた「助産師外来」を開設する準備を進めているようだ。

6月1日からはその前段として保健指導外来と母乳外来をスタートさせるという。


市民病院に助産師外来10月開設へ 前段として保健指導外来と母乳外来を今日からスタート 妊婦らの心とからだの不安や相談に対応(市民病院内)
タウンニュース 平成19年6月1日





市民病院に助産師外来10月開設へ 前段として保健指導外来と母乳外来を今日からスタート 妊婦らの心とからだの不安や相談に対応(市民病院内)
タウンニュース 平成19年6月1日

産科医不足による分娩取扱い数減少対策に
 全国的に問題になっている産科医不足は、地元横須賀市でも深刻化している。お産の場を失い近隣の横浜市の施設に流れる傾向が見え始め、このままでは横浜市の病院も溢れることが予想される中、横須賀市はその対策の一環として、市立市民病院で今年10月を目処に妊婦検診を加えた「助産師外来」を開設。6月1日からはその前段として保健指導外来と母乳外来をスタートさせる。

すでに地元でお産できない!?

 県産科婦人科医会(八十島唯一会長)のまとめによると、三浦市を含めた横須賀地区の分娩実績は、平成16年が3907件だったのに対し、17年は3387件と520件減少。一方、同地区の16年の出生数は3845人(横須賀市3532人)で、17年は3640人(同3354人)と、205人減っている。里帰り(行く人来る人それぞれ県内外)や多胎、死産ほかの要因により分娩実績と出生数は一致しないが毎年一定の比率でこれら里帰り等があると考えられるため、前年との差で言えば里帰り等の要因は排除でき、従って約300人の妊婦が地元の病院・診療所で出産できず、他の自治体の施設に流れたと計算できるという。

 さらに同医会によると、同地区に隣接する横浜南部地区の同じ16年に対して17年の出生数が413人減っているのに、分娩実績は13件しか減っておらず、その差400人分が横須賀等他地域から流入があったと考えられるとしている。

 現在同地区でお産が可能な施設は、横須賀共済病院、市立うわまち病院、市立市民病院の3病院と他に2診療所、1助産所のみで、しかも同医会の調査によると平成23年までに分娩を休止する予定の施設があるといい、分娩数はさらに減り2557件と推定されている。同医会ではこのままいけば横浜市の病院もあふれてしまうことは必至と危惧する。

 この最大の原因は産科の医師不足だ。ではなぜ医師がいないのか。「一番の問題は世間で言われているようにやはり待遇です。もちろん報酬もそうですが、夜も眠れない中での勤務は疲労との戦いですし、さらにリスクの高い仕事ですから、辞めたくなるのもわかります」と、同医会の小関聡医師(小関産婦人科医院副院長/横浜市旭区)は話す。

 また、平成16年4月1日以降の医師免許取得者に義務づけられた臨床研修制度も、2年の研修のうち1年目に内科・外科等を行い、産婦人科等は2年目となっているため、すでに1年目で内心進む道を決めてしまうケースや、研修時に産婦人科の厳しさがわかるため避けるケースが多く、なり手が生まれにくい温床になっていると指摘する。

市民病院に助産師外来開設
妊婦さんの不安も軽減

 そんななか横須賀市は、産科医の負担軽減や分娩取扱い件数の増加を図ることを目的に、市立市民病院で今年10月を目処に「助産師外来」を開設することを決め、それに先駆け6月1日からまず保健指導外来と母乳外来を始める。地域の中核病院としての役割を果たすことやきめ細かなサービスの充実を図る狙いもある。

 保健指導外来では、妊娠各期の生活での注意や体重コントロールなどを行う保健指導を、母乳外来では、出産後の母乳育児についての相談や指導を行う。

 また、助産師外来は、保健指導に加え内診や超音波などの妊婦検診を行う。対象は経過が順調な妊婦のうち希望をする人。節目節目で医師の検診も行う。

 市民病院では、現在1ヵ月に40件前後の分娩を扱っているが、5月から常勤の産科医が2人になり、常勤の助産師は11人。スタッフ数に限りもあることから、「11月以降には分娩の予約に制限をかけざるを得ない状況」という。それだけに今回の制度導入の効果に期待が集まる。同病院の助産師で師長の島崎康子さんは「妊婦さんにとっては、分からないことや自分の思いを出せるので不安の軽減になっていくのでは。主体的なお産ができるのではないかと思います」と話し、病院側も「相談などの時間も医師よりも長く、女性同士の方がプライベートな話などもしやすいのでは」と利点を予想する。

 助産師外来の利用者数は妊婦の4割程度と見込んでいる。分娩には医師が立ち会って行うのが通常だが、将来的には正常分娩を助産師自身が行う「院内助産」を目指す考えだ。

全国的には新たな試みも

 小関医師によると、全国的には今、さらなる対策として、産科セミオープンシステムが注目されているという。「妊婦の健診は近くの開業医で、分娩は病院で」という連携をすることで、やはり医師不足による分娩取扱い数の減少を防ごうというもので、今後広がっていくだろうと話している。


地域医療・自治体病院のマネジメント | コメント(0) | トラックバック(0)2007/06/01(金)23:37

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プロフィール

元埼玉県庁の職員。 現在は埼玉県の坂戸市にある城西大学の経営学部の准教授で行政マネジメントを教えています。

伊関友伸

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