社保庁解体で分限処分を見直す考え 渡辺担当相が表明

渡辺喜美行政改革担当大臣が、社会保険庁の分割・解体に合わせて同庁職員のリストラを可能にする態勢を整えるため、国家公務員の「分限処分」に関する人事院の運用指針を見直す考えを示したようだ。

国家公務員法第75条第1項は、
職員は、法律又は人事院規則に定める事由による場合でなければ、その意に反して、降任され、休職され、又は免職されることはない。

として、法律と人事院規則に定める事由によらなければ、職員の意思に反して免職されることはないことを定める。

逆を言えば、法律と人事院規則に定めればその意思に反しても免職が可能となる。

さらに国家公務員法第78条は
職員が、左の各号の一に該当する場合においては、人事院規則の定めるところにより、その意に反して、これを降任し、又は免職することができる。

1.勤務実績がよくない場合
2.心身の故障のため、職務の遂行に支障があり、又はこれに堪えない場合
3.その他その官職に必要な適格性を欠く場合
4.官制若しくは定員の改廃又は予算の減少により廃職又は過員を生じた場合

として、過員を生じた場合は、本人の意思に反しても分限免職ができる規定がある。

しかし、新聞によると。人事院の運用指針には定員超過を理由とした人員削減が含まれていないため、分限免職ができないらしい。

これはおかしいであろう。
法律がある以上、きちんと分限免職ができる制度は作っておくべきであると考える。

渡辺氏も「法があるのに伝家の宝刀を使わないわけだから、どこに欠陥があるのか、なぜ使えないのかを考えれば、ガイドライン(指針)に行き着く」と自らの考えを述べたようだ。

最近の公務員への分限免職適用の流れは、地方自治体から始まったが、国家公務員への適用は、地方自治体にも大きな流れとして波及していくものと考える。


社保庁解体で分限処分を見直す考え 渡辺担当相が表明
朝日新聞 平成18年12月29日
http://www.asahi.com/politics/update/1229/007.html




社保庁解体で分限処分を見直す考え 渡辺担当相が表明
朝日新聞 平成18年12月29日

 渡辺公務員制度担当相は29日、社会保険庁の分割・解体に合わせて同庁職員のリストラを可能にする態勢を整えるため、国家公務員の「分限処分」に関する人事院の運用指針を見直す考えを示した。東京都内で記者団に語った。

 国家公務員法に基づく分限処分は、勤務実績や定員削減などを理由に免職などを行えるとしている。だが、人事院の運用指針には定員超過を理由とした人員削減が含まれていない。

 渡辺氏は「法があるのに伝家の宝刀を使わないわけだから、どこに欠陥があるのか、なぜ使えないのかを考えれば、ガイドライン(指針)に行き着く」と述べ、見直しの必要性に言及した。


行政マネジメント | コメント(0) | トラックバック(0)2006/12/30(土)19:18

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プロフィール

元埼玉県庁の職員。 現在は埼玉県の坂戸市にある城西大学の経営学部の准教授で行政マネジメントを教えています。

伊関友伸

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