救急救命医・平川昭彦さんの戦い 悩み、耐え、信じる
産経新聞が、関西医科大学附属滝井病院の高度救命救急センターで勤務する医師の仕事ぶりを記事にしている。
救急救命医・平川昭彦さんの戦い 悩み、耐え、信じる
産経新聞 2008年3月5日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080305-00000111-san-soci
救急救命医・平川昭彦さんの戦い 悩み、耐え、信じる
産経新聞 2008年3月5日
命を救うために悩む。
関西医科大学附属滝井病院(大阪府守口市)の高度救命救急センター。医師の平川昭彦さん(42)は、午前9時からの日勤診療を終え、当直勤務に入った。
午後5時50分、肝不全の男性(60)が、京都府の病院から搬送されてきた。スタッフと治療にあたる平川さん。約30分後、胸ポケットのPHSが鳴った。相手は院内の手術室。交通事故に遭った女児(10)の足の切断手術を行ったが、出血が止まらず、術後のICU(集中治療室)受け入れを要請してきた。
ベッドは8つ。1つ空きはあるが、隣には全身火傷を負った患者がおり、両方に感染症のリスクが生じる。一瞬の判断が命の行方を左右する。
平川さんは、ICUの患者の1人を家族の了承を得て、HCU(ICUと一般病棟の中間的な病棟)に移動。女児の受け入れを決めた。
◇
命を救うために耐える。
午後11時、平川さんは搬送患者の容体が安定したのを確認して、控室に向かった。休息時間を利用して、書きかけの研究資料を作成する。
「寝ておけるときに寝ておかないと」。原稿を仕上げ、当直室のベッドに入ったのは午前2時すぎ。だが、仮眠中も問い合わせの電話に対応し、午前4時には、容体が急変した患者の診察にあたる。それでもこの日は平穏といえる1日。「当直で仮眠が取れるのは珍しい」からだ。
午前8時に起床し、再び業務がスタート。夕方には大阪市淀川区の病院に向かう。病院は「後送病院」と呼ばれるICUを出た患者の転院先の1つ。平川さんは、患者の容体確認を兼ねてこの病院で夜間の外来診療を担当しており、この日は7人を診察した。
午後8時、平川さんは病院を後にした。この日取った食事は、朝食のカップ麺と移動の間のハンバーガー。前日の勤務開始から約36時間が経過していた。
◇
命を救うために信じる。
平川さんは幼いころ腕に火傷を負った。夜間で病院を何件も回ったが、診察を断られた。けがをしても医師に見てもらえない−。その体験が救命医を目指す原点だったという。
「人の命を診るのに『しんどい』といっていたら務まらない。外科、内科、皮膚科とオールマイティーにこなして命を救うのが救命医」と信念を語る平川さん。救急医療の危機が叫ばれる今だからこそ「救命医は医者の原点に近い。若い学生には救命医療の道に進んでもらいたい」と話す。
「おかえりなさい」
午後9時。自宅の玄関を開けると帰りを待っていた3人の子供が次々に飛びついてきた。緊張から解放された笑顔が穏やかだ。つかの間の休息。明日も午前9時から“戦い”が始まる。(写真報道局 恵守乾)
地域医療・自治体病院のマネジメント
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│2008/03/09(日)19:21
