求む患者の意識改革 崩壊から再生目指し 東金で地域医療シンポ

千葉日報が、東金研究発表会特別シンポジウム「地域医療の崩壊から再生へ―子供を守ろう!お医者さんを守ろう!私達にできること―」の様子を報道している。

東金研究発表会は、山武郡市医師会や薬剤師会と連携を深めようと、県立東金病院が1998年から毎年実施しているもの。

伊関が座長をつとめ、小児科医だった夫を過労自殺で亡くした中原のり子さん、兵庫県丹波市の「県立柏原病院の小児科を守る会」の丹生裕子代表、同病院小児科医の和久祥三医師、丹波新聞社の足立智和記者、地元山武地域のNPO法人「地域医療を育てる会」の藤本晴枝理事長の皆さんから発表をいただいた。


求む患者の意識改革 崩壊から再生目指し 東金で地域医療シンポ
千葉日報 2008年03月04日
http://www.chibanippo.co.jp/news/chiba/local_kiji.php?i=nesp1204595410







求む患者の意識改革 崩壊から再生目指し 東金で地域医療シンポ
千葉日報 2008年03月04日

 山武地域の医師不足が深刻化する中、東金市東岩崎の市中央公民館でこのほど、東金研究発表会特別シンポジウム「地域医療の崩壊から再生へ―子供を守ろう!お医者さんを守ろう!私達にできること―」が開かれ、市民ら約二百五十人が地域医療の今後について考えた。

 東金研究発表会は、山武郡市医師会や薬剤師会と連携を深めようと、県立東金病院(平井愛山院長)が一九九八年から毎年実施しているもので、今年で十回目を迎える。今回は、九十九里地域医療センター計画が白紙に戻ったばかりでもあり、二百人の定員を大きく上回る来場者が詰めかけ、関心の高さをうかがわせた。

 シンポではまず、自治体病院の現状に詳しい城西大学経営学部准教授の伊関友伸氏が「なぜ、医師が医療現場から立ち去っていくのか?」について問題提起。伊関氏は「コンビニ感覚で受診し納得いかなければ訴訟という患者側と、長時間の勤務に疲れ果てている医師側との間に“溝”が生まれ、互いに不信感を抱く構図になっている」と述べ、この溝をいかに埋めるかは患者側の意識改革も求められていると指摘した。

 続いて、小児科医だった夫を過労自殺で亡くした中原のり子さんがその死を振り返り、「少子化と経営効率のはざまで悩みながら、頻繁な当直勤務で疲れ果て、医療ミスの心配を抱えて命を絶った夫。全国の多くの小児科医が悲鳴を上げている」と過酷な小児医療の現状を涙ながらに訴えた。

 この後、崩壊目前だった地域病院の小児科を住民活動で救った兵庫県丹波市の「県立柏原病院の小児科を守る会」の丹生裕子代表と、同病院小児科医の和久祥三医師らが活動の歩みと成果を発表。丹生代表は「市民が地域医療の現状を知り、何ができるか自ら考えて実際に行動に移したからこそ活動が広がった。医師不足はどの地域も同じだが、住民が今いる医師を大切にすることが重要」と力を込めた。和久医師は、同会の取り組みが始まってから時間外の外来患者は十分の一に減少した成果を報告した上で、「住民が守ってくれる地域で医師は働きたい。守る会の活動で私たちは心の元気を取り戻し、患者への本当の優しさを取り戻せた」と強調した。

 山武地域で医療問題に取り組むNPO法人「地域医療を育てる会」の藤本晴枝理事長は「自分たちを大切にする地域に医者は集まる。病気を治してもらう住民から病気を予防する住民になりましょう」と理解を求めた。最後に伊関氏が「箱物優先で病院を建設した地域は今、大変苦労している。医師が生き生きと仕事ができる環境を整えて初めて箱物が生きる。今は医師を守ることが自分たちの健康を守ることにつながる」と締めくくった。


地域医療・自治体病院のマネジメント | コメント(2) | トラックバック(0)2008/03/10(月)06:59

コメント

地域医療の再生の取り組みとしてこのようなシンポジウムが色々なところで開かれると良いですね。皆様方の御活躍に期待しています。

2008/03/10(月)10:56| URL | Dr.QBS #- [ 編集]

地域医療の崩壊から再生へ:点から線、そして面へ

DR.QBS様

今回のシンポジウムを御評価いただきありがとうございました。

シンポジストの中原さん、丹波の皆さん、藤本さんがそれぞれ、普段の取り組みをお話しいただき、座長の伊関先生には、これから目指すべき方向を示していただきました。

こうした医療再生に向けて取り組む一つ一つの「点」が、各地に芽生え、そしてお互いにつながりあって「線」となり、やがては「面」に広がってゆくとよいですね。

今回のシンポジウムは、まさに「出会いと学び」でした。

伊関先生、これからもよろしく御願いします。

2008/03/10(月)23:27| URL | 平井 愛山 #- [ 編集]

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プロフィール

元埼玉県庁の職員。 現在は埼玉県の坂戸市にある城西大学の経営学部の准教授で行政マネジメントを教えています。

伊関友伸

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