市立根室病院 内科医不在の恐れ 4月から 旭医大が引き揚げ

市立根室病院(199床)で内科に常勤する4人の医師が4月から不在となる恐れがあるようだ。

旭川医大が内科への派遣を3月末で打ち切ることによる。

北海道の地域医療は4月には相当厳しい状況になることが予想される。


市立根室病院 内科医不在の恐れ 4月から 旭医大が引き揚げ
北海道新聞 平成19年1月31日
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20070131&j=0022&k=200701312598




市立根室病院 内科医不在の恐れ 4月から 旭医大が引き揚げ
北海道新聞 平成19年1月31日

【根室】市立根室病院(羽根田俊院長、百九十九床)で内科に常勤する四人の医師が四月から不在となる恐れがあることが三十日、分かった。旭川医大が内科への派遣を三月末で打ち切るなどするためで、市は道などに新たな医師派遣を要請している。内科医を確保できなければ、年間延べ五万人を超える外来患者や入院患者の多くは百二十キロ離れた釧路市などでの受診や入院を余儀なくされるほか、救急患者にも影響が出る。

 市立病院は内科、外科、小児科など十七診療科がある総合病院で、道の地域センター病院に指定されている。常勤医師は現在十一人。

 内科の医師四人のうち三人を派遣している旭医大は、新人医師に二年間の研修を義務付ける臨床研修制度の影響で同大学自体の医師不足が深刻化したため、四月からは派遣できなくなったと市に通知。もう一人の医師も退職する意向だ。

 市立病院では、年間の外来患者延べ十七万六千人のうち三割、入院患者延べ五万三千人の五割を内科が占める(いずれも二○○五年度)。また、昨年、急病で同病院に運ばれた救急患者六百二十四人のうち半数は内科系疾患だった。

 市内には市立病院以外に内科を持つ民間病院や診療所が十カ所あるが、規模が小さく、外来、救急患者の受け入れには限界がある。民間病院の計二百床余りの病床も多くは精神疾患の患者向け。市立病院の内科医師が不在となれば、現在、内科系疾患で市立病院に入院している約四十人の患者や通院患者の多くが、釧路市などの病院で治療を受けざるを得なくなる見通し。このため根室市は道、札医大などに医師派遣を強く要請している。

 根室市内では昨年、唯一、長期療養を要する患者のための療養病床七十五床を持っていた民間病院が三月に閉院、九月には市立病院が産婦人科での入院・分娩(ぶんべん)を休止し、市民の間に地域医療崩壊への不安が広がっている。


<写真:4月以降の内科診療存続が危ぶまれている市立根室病院。市民は医師確保を強く願っている>



地域医療・自治体病院のマネジメント | コメント(6) | トラックバック(1)2007/01/31(水)22:17

コメント

関連記事の徹底したupありがとうございます。
一連の記事と投稿者諸氏・伊関さんの
コメントに目を通すことが一番役に立ち、
また勉強にもなります。

最近各地の病院で医師が複数同時退職し
診療科がまるごと閉鎖の危機に陥る、
という記事が連続していますが
記事だけを読むとそれらがまるで
突発した事態であるかのように読めてしまいます。

これらは全て
研修制度変更に伴う医局の人はがしと
自治体病院管理者の無策不勉強で
説明されてしまうものでしょうか?
もし何か他の因子も関与しているようでしたら
是非コメントしていただけると嬉しいです。

(長文失礼いたしました。)

2007/02/01(木)06:54| URL | listal #- [ 編集]

listalさんこんにちは
先日、”新小児科医のつぶやき”のエントリでなるほどと思わせるものがありました。
http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20070127

>自分のラクダをどんな重い荷物でも運べると自慢していた農夫が、毎日少しずつ多く干し草を積んで町の市場に通っていたが、限界を超えて積んだ少しの藁で、ラクダが骨を折って死んでしまった。

>最後の引き金が新研修医制度

まさに実感です。
すでに医療はぎりぎりで、半分ボランティア精神に支えられて行われていたのだと思います。

新研修医制度が始まった時、自分は大学勤務でした。
二年間の猶予期間を得た、目標の決まってない研修医にがく然としたのを覚えています。ちなみに、こちらも、自分の科に入局しないと解ってる研修医を指導するメリットもなく、義務感を持てず、モチベーションが低下した状態で過ごしました。
その後市中病院にでて、幸い自分の病院は、まだ人員の引き上げにはあっていませんが、ころころと変わる大勢の研修医を指導するストレスを常に感じながらの勤務です。
指導などというのは、二三ヶ月で行えるほど簡単なものではありません。指導医と研修医の対人関係の成立に数週間を要する場合もあります。

すくなくとも、大学勤務医のモチベーションを下げ、市中病院勤務医のストレスを悪化させたのが、新研修医制度。この環境変化に耐えれない施設はじわじわと潰れていくでしょう。

2007/02/01(木)12:37| URL | conta #- [ 編集]

医師不足

一年くらい前にこういうのを書きました。

http://ssd.dyndns.info/Diary/archives/2006/02/
医師不足の本態

2007/02/01(木)16:14| URL | ssd #- [ 編集]

N室病院からなくなるのは内科だけではないはずです。外科と整形外科もなくなるはずです。4月以降、常勤で残る可能性のあるのは、小児科、眼科、透析科の各1名かもしれません。

2007/02/01(木)17:42| URL | 元N室市民 #- [ 編集]

>contaさん、
ありがとうございました。
「デスマーチプロジェクト」、恐ろしい言葉ですね。
私が勤める病院でも毎年干草の量が増えています。

>listalさん、
blogいつも深く首肯しつつ拝見しています。
1.行政等の自治体や地域住民の理解不足、
2.医師の「仕事環境」が悪いこと、
も原因である、と読解してよろしいでしょうか、
確かにそのとおりだと思いました。

2007/02/02(金)06:03| URL | listal #- [ 編集]

上記の2.につきまして最近経験したことです。

昨年当院に赴任した入局3年目の他科の若手が
今春在籍僅か1年で大学に異動します。
前年3人体制から2人体制になってしまい
あまりに多忙のため上司に指導する余裕が無く、
経験が不十分なのに一人で医療行為をせざるを得ず、
医療事故一歩手前の出来事が数回あったそうです。

一部の自治体が研修中の医師を半ば義務として
小人数体制の地域病院へ配置しようとしてますが、
更に医師が逃げ出し医療事故のリスクが上がり、
地域医療「消滅」を導くのではないでしょうか。

2007/02/02(金)06:08| URL | listal #- [ 編集]

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さよなら医師よ、さよなら北海道 「道内地域病院 医師引き揚げ拡大」 北海道新聞

ネタ元は 暇人28号さんのコメントです。http://ameblo.jp/med/entry-10024615822.html#c10038802776 いつもありがとうございます。--------------------------道内地域病院 医師引き揚げ拡大 新たに5カ所 診療の縮小も  http://www.hokkaido-np.co.jp

2007/02/02(金)18:27│勤務医 開業つれづれ日記

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元埼玉県庁の職員。 現在は埼玉県の坂戸市にある城西大学の経営学部の准教授で行政マネジメントを教えています。

伊関友伸

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