2008年度日本行政学会の分科会で発表をします

2008年度日本行政学会の分科会の企画テーマで「地域医療・自治体病院の崩壊と再生方策」というテーマを出し、企画委員会で採択された。

5月11日の午後13時から、東京の成蹊大学で発表をする予定だ。

頑張って発表をしたい。

http://wwwsoc.nii.ac.jp/jaspa/index.htm


企画案 地域医療・自治体病院の崩壊と再生方策

 全国で地域医療・自治体病院の崩壊が続いている。北海道夕張市の夕張市立総合病院は、夕張市本体の財政破綻に併せて39億円の一時借入金を抱えて経営が破綻、19床の有床診療所と40床の老人保健施設として再スタートした。宮城県石巻市にあった公立深谷病院も17億円の一時借入金を抱え経営破綻、07年3月をもって企業団を廃止、病院の建物は民間医療法人に貸与された。結局、2つの病院とも医療職の職員は全員解雇されるという厳しい結果となった。

 医師不足も大きな社会問題になっている、特に産科医の不足は深刻で、厚生労働省の緊急調査で、08年1月以降24都道府県の77医療機関で、分娩の休止や制限を行っていることが判明した(08年3月25日発表)。救急医療も医師不足で救急告示をする病院が減少、受け入れをする病院の病床も満床で、患者の受け入れまでに非常に時間がかかる事例が増えている。

 医師の大量退職により病院の運営を維持できなくなった病院も相次いでいる。また、京都府の舞鶴市民病院は、かつて全国屈指の充実した研修で知られていたが、常勤の医師が全員退職、混乱は現在も続いている。大阪府の阪南市立病院も、08年3月末で、これまで勤務していた医師が、院長と小児科医を残して全員退職、入院・外来の大幅な診療体制の縮小を強いられている。

 現在、地域医療は、地方自治体における最重要の懸案となっているが、その問題の構造について、理論的に議論されることは少ない。崩壊しつつある地域医療に対して、国・各地方自治体も、対症療法的な対応に終始し、問題の根本的な解決にはつながっていない。

 07年12月、総務省自治財政局長は全国の地方自治体に対して「公立病院改革ガイドライン」を通知した。ガイドラインは、自治体病院に、主要な経営指標について数値目標を掲げ、経営の効率化を図ることや、医師の配置や病床数の見直しを含めた再編・ネットワーク化、民営化を含めた経営形態の見直しなどの改革を迫っている。病院事業を設置する地方公共団体は、08年度中に公立病院改革プランを策定し、病院事業経営の改革に総合的に取り組むことを求めている。

 本分科会は、現在、地域医療や自治体病院の崩壊の原因について分析を行い、その再生方策について議論を行うことを目指すものである。

報告者(案)
「千葉県山武地域の医師不足問題の現状とその解決策」平井愛山(千葉県立東金病院院長)
「夕張市立総合病院の崩壊と再生−地域医療のガバナンスのあり方」伊関友伸(城西大学)

討論者 後房雄(名古屋大学)

司会者 平井文三(総務省)


地域医療・自治体病院のマネジメント | コメント(0) | トラックバック(0)2008/05/10(土)13:07

«  | HOME |  »


プロフィール

元埼玉県庁の職員。 現在は埼玉県の坂戸市にある城西大学の経営学部の准教授で行政マネジメントを教えています。

伊関友伸

Author:伊関友伸

連絡先 iseki@pm-forum.org

ブログ検索

カウンター


今日

最近の記事

カレンダー

06 | 2008/07 | 08
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

最近のコメント

最近のトラックバック

なかのひと